たむら元気フェスタ2013
「航空自衛隊飛行展示」「航空・陸上自衛隊装備品展示」見学記録


 2013年7月28日(日曜日)


 田村市で開催されたイベント「たむら元気フェスタ2013」を見てきました。
 このイベントは、田村市復興支援事業として開催されており、主催者は田村市や田村市商工会広域連携協議会の他に、田村市に配置されている航空自衛隊大滝根山分屯基地が名を連ねていました。
 分屯基地とは言え、航空自衛隊の基地が立地する行政地区のイベントのためなのか、「RF-4E偵察機」と「F-15J戦闘機」の飛行展示や「U-125A救難捜索機とUH-60J救難ヘリコプター」による救難訓練展示、航空・陸上自衛隊の装備品展示も行われ、期待以上の内容でした。

 イベントが開催された田村市や大滝根山分屯地について、簡単に説明すると、田村市は、福島第一原発がある大熊町の西側に隣接しており、福島第一原発から田村市の中心地区までは、約40kmの距離に位置しています。
 一部の地区は、現在も避難指示解除準備区域に指定されています。
 航空自衛隊大滝根山分屯地は、第27警戒群が配置されており、弾道ミサイルの探知能力を備えた国産三次元型レーダーや通信機器等を装備するレーダーサイトとして、警戒監視や要撃管制を任務としています。

 自衛隊のイベントではないので、通過飛行程度しか行われないと思い込んで、期待はしていませんでしたが、紹介する写真の通り、駐屯地祭と比較しても決して遜色の無い力の入ったイベントでした。
 RF-4EやF-15Jの機体の選択は、航空ファンの期待に添ったもので、航空自衛隊の飛行イベントが行われたことで、遠方から会場に訪れた人も多かったと思います。

 このイベントでは、自衛隊や消防、警察などの車両展示や催し物などの規模が大きく、広いイベントスペースが使用されていました。
 飲食店出店ブースでは、商工会などの団体や地元企業が出店を行っており、もしかすると、仮面ライダーウィザードショーが一番費用が掛かったイベントに見えるほど、企画に工夫されたと感じられました。
 様々な催し物が行われましたが、ここでは、自衛隊のイベントを中心に紹介します。

 1回目の飛行展示は、10:00~10:10の予定で「RF-4E 偵察機」が飛行しました。
 RF-4Eは、会場直近まで低空で飛行してから急上昇しましたが、急上昇の轟音が聞こえるまで、接近してきたことに気が付きませんでした。 
 カメラの設定が適切ではなかったので、青っぽい写真になってしまいました。
 昨晩までは雨が降っていたので、遠方は霞んで見えます。  2回目の会場通過です。
 低空飛行で会場に接近してきます。
 RF-4Eは、百里基地に配置されている第501飛行隊に所属する戦術偵察機です。
 東日本大震災では、被災地の状況偵察や、福島第一原子力発電所の写真撮影などを行っています。
 薄い雲で霞んだような晴天でしたが、部分的には鮮やかな青空に恵まれました。
 逆光が多くなってしまったのが残念でした。
 梅雨明けしない不安定で湿度が高い天候だったので、ヴェイパーが発生し易かったようです。
 RF-4Eは、会場上空を4回も通過しました。  自衛隊の装備品展示会場の様子です。
 F-15Jの展示飛行が行われるまでの時間、会場を見ることにしました。
 
 写真左側 : 81式短距離地対空誘導弾射撃統制装置
 写真右側 : 目視照準器
 航空自衛隊松島基地の第4基地防空隊の装備です。


VADSの射撃席です。
 81式短距離地対空誘導弾発射装置です。
 20mm対空機関砲(VADS)です。
 第4基地防空隊の装備です。
 91式携帯地対空誘導弾地上操作訓練器材です。
 実際に担いで構えることもできました。
 91式携帯地対空誘導弾地上操作訓練器材のコンテナです。
 コンテナ質量だけで31kgもあるので、堅牢な構造のようです。
 航空自衛隊仕様の戦闘防弾チョッキです。  軽装甲機動車です。
 大滝根山分屯基地に配置されている第27警戒群の車両です。
 軽装甲機動車の後部ハッチから車内を見た様子です。  第27警戒群の化学消防車(サイト用)です。
 2,000リットル水槽と150リットル薬液槽を搭載しており、一般火災の他、油脂火災にも対処できます。
 155mmりゅう弾砲です。
 郡山駐屯地の第6特科連隊の装備です。
 93式近距離地対空誘導弾です。
 郡山駐屯地の第6高射特科大隊の装備です。
 155mmりゅう弾砲の砲尾です。
 来場者は自衛隊の装備品展示以外の催し物にも分散したので、混雑は少なかったです。
 
会場にある高所では、中継基地と連絡をしているようでした。
 2回目の飛行展示は、11:30~11:40 の予定で「F-15J 戦闘機」が飛行しました。
 会場にF-15Jが姿を現しました。
 F-15Jが2機のようにみえましたが・・・
 機体が重なっていたので、気付くのに遅れましたが、3機も登場しました。
 自衛隊のイベント以外で、F-15Jが3機も飛行するのは、稀なことだと思います。
 2回目の上空通過です。
 今度は会場上空を通過します。
 尾翼の部隊マークが見える距離まで近付きました。
 百里基地に配置されている第305飛行隊です。
3回目の上空通過は、3機編隊から分散して1機ずつで飛行しました。
 F-15Jの飛行展示の後、ステージイベント会場では、航空自衛隊の仕事についての紹介が行われました。
 パセリちゃんが登場するほどの力の入れようでした。
 体験試乗の様子です。
 福島駐屯地の第44普通科連隊が行っていました。
 体験試乗は、高機動車1台と82式指揮通信車1台で行われました。
 駐屯地祭での体験試乗のような混雑は無く、待ち時間は少ないように見られました。
 前日の豪雨のため、道路の一部が冠水していました。
 高い水飛沫は、テーマパークのアトラクションのようです。
 体験試乗に使用された高機動車です。
 お昼の休憩時間に展示されていた様子です。
 82式指揮通信車です。
 体験試乗会場に置かれていた1・1/2tトラックです。  ステージイベント会場では、小川もこさんのトークショーも行われました。
 郡山地方広域消防組合郡山消防署など装備品展示です。
 消防署の展示も規模が大きく、熱意が感じられました。
 総合体育館の室内展示イベント会場の様子です。
 自衛隊、消防署、海上保安部などが参加していました。
 3回目の航空自衛隊の展示は、13:30~13:40の予定で百里救難隊による救難訓練展示が行われました。
 会場は、陸上競技場が使用されました。
 会場中央では、ストレッチャーの乗せられた人形が準備され、救難隊の到着を待っています。
 「U-125A 救難捜索機」です。
 会場から遠い距離を周回していましたが、UH-60Jの到着直前には、会場上空を通過しました。
 「UH-60J 救難ヘリコプター」が到着しました。  会場上空でホバリングします。
救難員が降下の準備をしています。
 救難員が降下します。  降下後に救助作業を行う様子です。
 ストレッチャーをケーブルに接続します。  ストレッチャーと救難員を吊り上げます。
ストレッチャーを機内に収容する様子です。
 地上に残っていた1名の救難員を回収します。  UH-60JとU-125Aとのツーショット写真になりました。
 救難員を回収して救難訓練展示は終了しました。