航空自衛隊 第26回百里基地航空祭見学記録


 2009年9月13日(日曜日)


 百里基地航空祭を見学してきました。
 前日は天候不良で、当日の朝も朝霧が立ちこめていました。
 飛行展示のプログラムは天候不良のため、幾つか中止されましたが、天候回復により、飛行展示開始のアナウンスが放送されると、「F-15J」の機動飛行から始まり、「F-4」による対地爆撃・戦術偵察、ブルーインパルスの曲技飛行が行われました。

 ようやくゲート前に到着しました。
 ここまで来るのに、5km以上は歩きました・・・
 飛行場の敷地はとても広いです。・・・
 ゲートを通過しても公開エリアは遙か遠くです。
 初めに目に入ったのは、旧式の車両です。
 空自の車両は、陸自よりも使用頻度が少ないため、更新が遅いのでしょうか?
 某国のロケット発射実験で注目されたペトリオット「PAC-3」です。
 イージス艦と同類のレーダー装置です。
 5台1組で発射システムを構成します。
 左側 : 「PAC-3」のアンテナ車両電源
 右側 : アンテナ車両
 ペトリオット発射機です。
 後方は射撃管制車両です。
 説明案内によれば、「現存する地対空ミサイルの中では、最も優れているシステム」ということです。  空自迷彩のBDUです。
 晩秋には効果が高そうです。
 左側 : 81式短距離地対空誘導弾射撃統制装置搭載車両
 右側 : 発射装置搭載車両
 名称の通り、約30年前に設計されものですが、ミサイル自体は改良が行われています。
 射撃統制装置の操作部分です。
 無数のスイッチが配置されています。 
 20mm対空機関砲(VADS-1改)です。
 発射速度は最大3,000発/分です。
 基地防空の最終段階を担当します。
 レーダーなどの射撃統制装置が組み込まれていますが、コンパクトに設計されており、2名で操作できます。  20mm機関砲弾、弾薬箱1個に100発で37.6kgです。
 最大発射速度の場合、僅か2秒で撃ち尽くします。
 空自仕様の軽装甲機動車です。
 基地警備用に使用されています。
 移動管制塔です。
 基地管制機能に障害が発生した場合のバックアップ機能を備えています。
 天候が回復して、F-15の飛行展示が開始されました。
 F-15離陸後の様子です。
 機動飛行で轟音が響きます。
 車輪を降ろして低空を通過しました。  格納庫前に展示された航空機は、「F-15J」、「F-4EJ改」、「T-4」、「RF-4E」、「F-2」の5機です。
 機首幅は狭く感じますが、視界は良さそうです。  「F-15J」のコクピットには、パイロットの氏名が表示されていますが、ここに名を刻まれることは、名誉なことなのでしょう。
 写真では、氏名の一部を消去しました。 
 「F-4EJ改」戦闘機です。
 「F-4EJ」の改修型ですが、それでも配備から30年近く経過しています。
 コクピットは復座ですが、後部席の視界は悪そうです。
 前部はパイロット、後部がレーダー・航法担当をします。
 垂直尾翼に表示された第302飛行隊の部隊マークです。  こちらは、戦術偵察機に改造された「RF-4E」です。
 百里基地のみに配備されています。
 20mmバルカン砲を撤去して、カメラが取り付けられています。
 迷彩色とドラゴンのフェイスマークキングが、力強さを感じさせます。
 「T-4」練習機です。
 ブルーインパルスでも使用されています。
 「F-2A」戦闘機です。
 対空、対地、対艦攻撃が可能な多目的戦闘機です。
 海上での対艦攻撃にも使用されるので、マリンブルーの迷彩色が施されています。
 国産機のため、日本語のマーキングが多いようです。  機体に比較して垂直・水平尾翼が大きいです。
 空自仕様のブラックホーク「UH-60J」です。
 空自では救難用などに使用されています。
 空自仕様の輸送ヘリ「CH47-J」です。
 陸自仕様とは、迷彩色が異なります。
 空自仕様の早期警戒機「E-2C」です。
 空自では不要ですが、主翼が折り畳められるのは、米軍は艦載機としても使用されるためです。
 エプロンに並べられた「F-15J」と「F-4EJ改」です。
 滑走路には、多くの航空機が展示されていましたが、観客が多くて混雑していたため、撮影を諦めました。  格納庫に展示された「F-15J」です。
 コクピットの公開がされていたので、長い列に並びました。
 約1時間待ちでした。
 エンジンノズルです。
 最大速度はマッハ2.5(約3,000km/h)で、東京~大阪間(約500km)を約10分で通過することに相当します。
 主翼右側には、20mmバルカン砲を装備しています。
 主翼下のパイロンには99式対空誘導弾などを装備できます。
 残念ながらコクピット内の撮影は禁止されていました。
 ここまでが限界です。
 この後、コクピット脇で記念写真を撮ってもらいました。
 「F-4EJ改」のコクピットも公開されていましたが、こちらはF-15の順番待ちで疲れたので諦めました。
 エプロンに並ぶ「ブルーインパルス」です。
 「F-4」が飛行していたので、滑走路は観客で一杯になりました。
 「RF-4」による展示飛行が開始されました。
 管制塔付近を旋回する「RF-4」です。  逆光のせいもあって暗い写真になってしまいました。
 滑走路上を低空飛行しています。  55mm標準レンズで撮影した写真を拡大すると、画質が低下してしまいます。
 「F-4EJ改」が着陸しました。  展示飛行を終えて整備を受ける「F-4EJ改」です。
 飛行展示を終了した「RF-4E」です。  飛行展示を終了した「RF-4」のパイロットです。
 「F-15」のエンジンです。
 格納庫内には、様々な装備品や機材などが展示されていました。
 装備品も展示されていました。
 この他にも、パラシュートや対Gスーツなど多数の装備品が展示されていました。
 サバイバルキットの中身? 意外と古典的です。
 木綿の布袋は、大戦中から変わらないようです。
 ブルーインパルスの飛行展示が開始されました。
 離陸直後の様子です。
 茨城空港は来年開港しますが、民間空港との共用になることで、迫力ある低空飛行は行われるのだろうか・・・?  以下、説明無しで写真のみを紹介します。
 航空祭を終了して、「F-2」が百里基地を後にします。  ブルーインパルスも松島基地に帰投します。
 太陽は随分と傾きました。  離陸直後の瞬間ですが、最後までサービス精神一杯でした。
 シャトルバスの中からの撮影だったので、窓ガラスの反射があります。

 百里基地の航空祭を初めて見ました。
 前回、ブルーインパルスを見たのは「T-2」の頃で、現在は「T-4」に代わって、年月が過ぎたことを感じました。
 低空飛行で基地周辺を旋回するジェット戦闘機は、轟音が響き、排気ガスの臭いが漂ってきます。
 DVDや映画などで見る航空機からは伝わって来ない、迫力を感じました。
 望遠レンズは持っていないので、写真は全て標準ズームレンズで撮影しましたが、飛行中や滑走路遠方の航空機などを撮影するために、高倍率のレンズも欲しいところです。
 帰りは渋滞との戦いになりました。
 シャトルバスに乗車してから駐車場までは、4時間近くもかかりました。
 機会があれば、また見学したいと思いますが、百里基地までの交通手段は一考したいと思います。