海上自衛隊 艦艇公開in大洗 護衛艦ちくま見学記録


 2015年7月11日(土曜日)


 7月11日・12日の2日間、茨城県大洗町で開催された大洗「海の月間」イベント 艦艇公開in大洗に行ってきました。
 このイベントでは、護衛艦「ちくま」が一般公開され、埠頭では陸上・航空自衛隊の装備品展示の他、様々な催し物も行われました。

 護衛艦ちくまは、あぶくま型護衛艦の5番艦として、平成5年2月24日に就役した護衛艦で、沿岸海域の防衛を主任務としています。
 現在は第15護衛隊に配備されており、定係港は青森県大湊です。
 同時期に建造された汎用護衛艦と比較して、基準排水量は約6割程にしか過ぎませんが、ヘリコプター甲板や対空誘導弾以外の主要装備は搭載されています。

 あぶくま型護衛艦のデータは下記のとおりです。
 ここでは詳しい説明は省かせて頂き、専門書や他のHPに委ねることにします。

あぶくま型 (DE"ABUKUMA"Class)
基準排水量
2,000t
馬 力
27,000PS
主機械
ガスタービン2基、ディーゼル2基 2軸
乗 員
約120名
速 力
27kt
主要寸法
109 x 13.4 x 7.8 x 3.8m
(長さ、幅、深さ、喫水)
主要兵装
高性能20ミリ機関砲 x1、
62口径76ミリ速射砲 x1、SSM装置一式
アスロック装置一式、3連装短魚雷発射管 x2
同型艦
229「あぶくま」、230「じんつう」、
231「おおよど」、232「せんだい」、
234「とね」
 
 ポスターの画像は自衛隊茨城地方協力本部(http://www.mod.go.jp/pco/ibaraki/)、護衛艦ちくまの写真とあぶくま型護衛艦のデータは海上自衛隊の公式ホームページ(http://www.mod.go.jp/msdf/)とパンフレットから転載しました。

会場の大洗港第4埠頭の様子です。
会場はとても広く、自衛隊の装備品展示数も多く、売店の開設、ステージイベントなども行われました。
 会場近くに止めてあった施設教導隊の1トン半救急車と第127地区警務隊の1/2tトラックです。
 一般の公共機関で言うところの消防署の救急車と警察署のパトロールカーに当たります。
 雲の無い快晴で、陽射しが強烈です。
 この日、大洗町に隣接する水戸市の最高気温は、32℃を記録しています。
 87式偵察警戒車です。
 土浦駐屯地に駐屯する武器学校の車両です。
 写真左側に写っている建物は、大洗マリンタワーです。
 後方に写っている建物は、大洗リゾートアウトレットです。
 イベントを見に来たの序でに、ショッピングも楽しんできました。
 操縦士と前部偵察員のハッチには、風防が取り付けられています。  96式装輪装甲車です。
 勝田駐屯地に駐屯する施設教導隊の車両です。
 94式水際地雷敷設装置です。  施設教導隊の装備です。
 陸上自衛隊の装備品展示は、武器学校や施設学校が中心に行っていたようです。
人と比較すると大きさが分かり易いかと思います。
 軽装甲機動車です。
 百里基地に配備されている航空自衛隊第7航空団の車両です。
 このイベントに合わせて、百里基地の飛行隊による航過飛行なども行われればと思います。
 オートバイ(偵察用)です。
 施設教導隊の車両です。
 地対空誘導弾「ペトリオット」です。
 霞ヶ浦分屯基地に配置されている航空自衛隊第1高射群第3高射隊の装備です。
 システムを構成する大半の装備が展示されていました。
 アンテナ・マスト・グループ(AMG)です。
 地形上の障害を克服して、通信網の到達距離を拡大させるために使用され、データ伝送用無線中継装置として機能します。
 射撃管制装置(ECS)です。  レーダー装置(RS)です。
 目標の捜索、探知、追従、ミサイルの誘導などを行う多機能フェーズドアレイレーダーです。
 発射器(LS)です。  電源車(EPP)です。
 射撃管制装置とレーダー装置に主電源を供給します。
  
 待機車1号です。
 機動展開時の人員輸送、仮眠・待機所として使用します。
 最大34名の人員が輸送でき、24名が簡易ベッドで仮眠することができます。
 待機車1号の車内が公開されていました。
護衛艦ちくまです。
会場は広いので、側方から艦全体の様子を写真に収めることができました。
 艦内公開の開始時間は午後1時なので、外観を見ることにしました。  62口径76mm速射砲です。
 あぶくま型護衛艦の一部は、艦齢延伸が決定されている一方で、後継型の多機能護衛艦「DEX」の建造も計画されているようです。
  
艦橋及びマストの様子です。
 後部の様子です。
 汎用護衛艦よりも船体は小型ですが、アスロック、ハープーン、短魚雷発射管、20mm機関砲などの主要な兵装は装備されています。
 アスロックランチャーは、船体中央に装備されています。
 午前中は、招待者に艦内を公開していたようです。
 艦隊艦誘導弾ハープーンです。
 4発が搭載されています。
 高性能20mm機関砲です。
 艦尾に1門が装備されています。
 ちくまは、この一週間後に仙台港で一般公開されています。
 近年は、小名浜港での艦艇公開が開催されていないので、同じような機会があれば、小名浜港にも寄港して一般公開して頂ければと思います。
 曳航ソナーは就役後に搭載される計画だったようです。
 近くでは、海上保安庁茨城海上保安部の巡視船「あかぎ」が公開されていたので、見ることにしました。  巡視船あかぎの緒元は、全長46m、総トン数209トンです。(資料により異なる)
 海上保安庁は海の安全運動に「ガールズ&パンツァー」のキャラクターを起用しています。
 このアニメは大洗町が舞台として設定されており、ストーリーの中では実在する建物や風景などが登場し、大洗町の町おこしに貢献しています。
 会場に開設された献血コーナーには、ナース服姿のパネルもあり、何でもありって感じです。
 後方から見た様子です。
 真横から撮影できれば、艦艇の様子が分かり易かったのですが、混雑していたので良好な写真が撮影できませんでした。
  
 固定武装が装備されています。
 20ミリ機関砲(JM61-RFS Mk2)です。
 あかぎの船上から見たちくまの様子です。
 大洗港では、昨年は多用途支援艦えんしゅう、2013年は訓練支援艦てんりゅう、2012年は掃海艇のとじまが公開されました。
 艦内公開まで時間があったので、ガルパン喫茶「Panzer vor(ぱんつぁー・ふぉー)」で昼食を摂ることにしました。
 壁に描かれたIV号戦車F2型の主砲が立体的に突き出ており、店内には様々な趣向が盛り込まれていました。
 店内の写真撮影はOKでしたが、混雑していたので撮影は少しに控えました。
 地上50mの高さにあるので展望には良好ですが、護衛艦が停泊する埠頭の反対側にあるので見えませんでした。
 店内には、古い時代の「PANZER」や「GROUND POWER」が何冊も置いてあり、食事ができるまで読ませて頂きました。
  
写真左側 : メニューの一部です。
写真右側 : 被写界深度が浅かったので柄がボケてしまいましたが、ハンバーガーにナイフが突き刺さっていました。
店内の様子は、詳しく紹介しているサイトやブログがあると思うので、省略させて頂きます。
 大洗リゾートアウトレットの2階には、今年5月に大洗ガルパンギャラリーが開館しました。
 館内は混雑していたので、展示品の一部のみを紹介します。
 ギャラリーには、大洗まいわい市場別館が併設されており、大洗町や大洗町と友好関係にある市町村の特産品も販売されています。
 テレビ放映終了から2年近くが経ちますが、現在も様々なイベントが開催され、数々の関連商品が販売されています。
 艦内公開の開始時間が近付いてきたので会場に向かいました。
 第3高射隊のマスコットキャラクター「パックC造」です。
  
 非常に混雑していました。
 開始時間よりも少し早めに並びましたが、実際に列んだ列の長さは、この3倍近くになり、待ち時間は約40分にもなりました。
 護衛艦ちくまのパンフレットと団扇を頂きました。
 団扇には、茨城地方協力本部のイメージキャラクター「I☆P's」(アイピース)が描かれています。
 猛暑の時に団扇のサービスは有り難いです。
 乗船場所の様子です。
 順路は甲板を1周で、艦内は公開されませんでした。
 ちくまの銘板です。
 62口径76mm速射砲です。  砲塔周辺は非常に混雑していました。
  
 写真左側 : 砲身にはカメラが装備されています。
 写真右側 : 艦橋の前方には、対空(防空)ミサイルが増設される計画だったようです。
 艦上から見たステージコーナーの様子です。
 ステージでは、プロレスラー蝶野正洋氏のイベントなども行われました。
 船首の様子です。  アスロックランチャーです。
  
 高性能20mm機関砲です。
 あぶくま型護衛艦は後部甲板上に装備されていますが、多くの護衛艦では構造物上に装備されているので、近くから見ることはできません。
 20mm機関砲は後部に1門のみの装備ですが、チャフロケットランチャーや電子戦装置も搭載されています。
 船尾の様子です。
 ヘリコプター甲板は装備されていないので、船体が小型化されています。
 後部構造物です。
 ヘリコプター甲板はありませんが、燃料給油や物資運搬が行えるように、高所に誘導灯が装備されています。
 下から見たハープーンです。  水上発射管 HOS-301(C)です。
 以上で艦艇公開in大洗の紹介を終了します。