海上自衛隊 艦艇公開in大洗 護衛艦ちくま見学記録(2016年)

 2016年7月10日(日曜日)


 7月9日、7月10日の2日間、茨城県大洗港において大洗「海の月間」イベントが開催されました。
 このイベントでは、海上自衛隊の護衛艦「ちくま」が一般公開され、陸上・航空自衛隊の装備品展示も行われました。

 護衛艦ちくまについて簡単に説明するとは、あぶくま型護衛艦の5番艦として建造され、平成5年2月24日に就役した護衛艦です。
 現在は第15護衛隊に配備されており、青森県大湊港を定係港としています。
 沿岸海域の防衛を主任務としているので、汎用護衛艦と比較すると、艦対空誘導弾やヘリコプター甲板の装備は無く、簡略化された部分もありますが、それ以外は同等の主要装備が搭載されています。

 2日間に渡って開催されたこのイベントでは、7月10日のみ大洗ガルパンホビーショーが開催されたためなのか、開場から間もない時間から非常に混雑していました。
 今回は、護衛艦に乗艦待ちの長い列ができていたので、乗艦は諦めることにしました。
 艦上での写真は撮影できなかったので、埠頭から撮影した護衛艦や装備品展示の写真を中心に紹介します。
 なお、昨年のイベントでも護衛艦ちくまが一般公開されましたが、その時には乗艦できたので、艦上で撮影した写真は、昨年公開した「海上自衛隊 艦艇公開in大洗 護衛艦ちくま見学記録」のページで紹介しています。

 ポスターの画像は、自衛隊茨城地方協力本部のホームページから引用しました。
   http://www.mod.go.jp/pco/ibaraki/
あぶくま型 (DE"ABUKUMA"Class)
基準排水量
2,000t
馬 力
27,000馬力
主機械
ガスタービン2基、ディーゼル2基 2軸
乗 員
約120名
速 力
約27ノット
主要寸法
長さ 109m、幅 13.4m、深さ 7.8m、喫水 3.8m
主要兵装
62口径76ミリ速射砲 1門、SSM装置1式、アスロック装置1式、3連装短魚雷発射管2基、高性能20ミリ機関砲1基
同型艦
229「あぶくま」、230「じんつう」、231「おおよど」、232「せんだい」、234「とね」

写真とデータは、海上自衛隊のホームページから引用しました。
  http://www.mod.go.jp/msdf/

 駐車場から会場に向かう途中、遠くに護衛艦ちくまが見えました。
 会場付近で渋滞に巻き込まれたため、到着時間が予定よりも遅れてしまいました。
 会場近くに止まっていた土浦駐屯地の第127地区警務隊の1/2tトラックです。
 トラックや業務車など多くの自衛隊車両が止まっていました。
 会場出入口付近の様子です。
 左側に見える建物は、大洗リゾートアウトレットと大洗マリンタワーです。
 会場に到着した時刻は、午前9時30分頃でしたが、既に混雑していました。
 陸上・航空自衛隊の装備品展示が行われていました。
 護衛艦の乗艦待ちの列は長く、炎天下で1時間近くは待つことになると思われたので、今回は乗艦を諦めました。
 装備品展示の様子を紹介します。
 87式偵察警戒車です。
 土浦駐屯地の武器学校の車両です。
 操縦士と前部偵察員のハッチには、風防が取り付けられていました。  87式偵察警戒車は偵察部隊に装備し、空地火力の脅威の中で、主として路上機動機動により偵察警戒任務に当たるほか、側方警戒行動も行います。
 96式装輪装甲車です。  勝田駐屯地に駐屯する施設教導隊の車両です。
 94式水際地雷敷設装置です。
 施設教導隊の車両です。
 94式水際地雷敷設装置は、浅海に対上陸用舟艇用の地雷原を迅速に構築します。
 艇体構造をした水陸両用車で、陸上及び水上航走が可能です。
左側のフロートを下ろしています。
車体後方上部には、沈底式と係留式の水際地雷を搭載します。
 正面から見た様子です。  偵察用オートバイです。
 軽装甲機動車です。  航空自衛隊霞ヶ浦分屯基地の第3高射隊の車両です。
 1 1/2t救急車です。
 施設教導隊の車両です。
 主に戦闘地域から医療施設に至る間の患者の輸送に使用されます。
 通常8名の患者を搬送することができ、担架棚を使用した場合、担架搬送の患者を4名搬送できます。
   
 地対空誘導弾ペトリオット・システムです。
 現存する地対空誘導弾の中では最も優れたシステムと言われており、その能力は湾岸戦争でも証明されました。
 航空自衛隊霞ヶ浦分屯基地の第1高射群第3高射隊による展示です。
 発射機(LS)です。  PAC-2ミサイルを2発搭載しています。
   
 待機車1号です。
 機動展開時の人員輸送、待機所、仮眠に使用します。
 内部が公開されていました。
 最大24名が仮眠でき、最大34名を輸送することができます。
 10tレッカー車(MV)です。
 陸上自衛隊の重レッカと似ていますが、細部が異なるようです。
 ミサイルを収納するキャニスタを発射機やミサイル運搬車に積み下ろしします。
 また、故障車をけん引するレッカー機能もあります。
 ミサイル運搬車(GMT)です。
 キャニスタを運搬するための車両であり、PAK-2を最大で4発、PAK-3では16発分を搭載できます。
 荷台には、PAK-3のキャニスタが1個積載されていました。
 7tトラクタです。
 6輪駆動で、レーダー装置や発射機をけん引します。
 今回はレーダー装置などのシステム中枢の展示は少なかったのですが、ミサイル運搬車や10tレッカー車が展示されました。
 ガールズ&パンツァ―のイタ車が2台展示されていました。  大洗リゾートアウトレットでは、大洗ガルパンホビーショーが開催されましたが、混雑していたので入場しませんでした。
真横から見た護衛艦ちくまです。
基準排水量は、前回紹介した護衛艦あきづきの4割程度ですが、それでも大きく感じられます。
護衛艦を目の前にして、乗艦を諦めたことは非常に残念でした。
フェンスの向こう側は空いているように見えますが、手荷物検査所で入場者を調整してます。
 主砲の62口径76mm速射砲です。  艦橋の様子です。
 マストには様々なレーダーやアンテナなどの電子装置が装備されています。  やはり乗艦しないと雰囲気を味わえませんが、一般的な艦艇公開と比較すると、地上展示や出店などが充実していたので、楽しむことができました。
 アスロックランチャーです。  ランチャーは発射体制を再現しています。
 現在の護衛艦は、垂直発射装置に対潜水艦魚雷を収納しています。
 護衛艦ちくまの銘板です。  3連装短魚雷発射管です。
 中央から後部の状況です。
 3連装短魚雷発射管、艦対艦誘導弾ハープーン、高性能20mm機関砲が装備されています。
 艦対艦誘導弾ハープーンです。
 4発が搭載されています。
 船体は全体的にコンパクトに設計されているので、艦対艦誘導弾は低い位置に装備されています。  高性能20mm機関砲です。
 後部に1門が装備されています。
 艦尾には、曳航式ソナーを増設する計画があったようです。  艦齢は20年を超えていますが、あぶくま型護衛艦は艦齢延伸が計画されるので、今後も暫くの間、イベントで見ることができると思います。
 護衛艦ちくまの1日艦長の任命式が行われており、ガールズ&パンツァ―に出演した声優が任命されたようです。
 声優の撮影は禁止でしたが、イベントの様子を伝えるための一環であり、顔が判別できない写真なので、容認して頂くことにします。
 第3高射隊のマスコットキャラクター「パックC造」です。
 今回はこのイベント以外に、幾つかの観光目的があったので、早々に会場を後にすることにしました。
 写真手前側は、乗艦待ちの人の列ですが、この混雑は「ガールズ&パンツァー 劇場版」
上映による集客効果の表れでしょうか?
大洗リゾートアウトレットの展望台から見た会場の様子です。
以上で大洗「海の月間」イベント 艦艇公開in大洗のレポートを終了します。