グロス・ドイッチュラント2
1945年仮想戦シナリオ「ラグナロック」プレイレポート



1 ゲームの説明

 グロス・ドイッチュラント2は、キャンペーンシナリオの他に、6本のシナリオが収録されています。
 今回は、シナリオの中でも難易度が高い1945年「ラグナロック」をプレイした状況を紹介します。
 このゲームについての説明は、当ホームページの「グロス・ドイッチュラント2」のページで紹介しているので、ここでは、ルールなどの説明は省くことにします。

(1) シナリオの設定

 このシナリオは、1945年開始の仮想戦シナリオです。
 アメリカ合衆国大統領ルーズベルトが、1945年2月にソ連領内で開催されたヤルタ会談開催期間中に不慮の死を遂げ、米ソ関係が悪化した状況を想定しています。
 アメリカ政府は、大統領の死因に不信感を抱いているので、レンドリース船団の運行を停止しており、史実と比較して、連合軍の兵力、燃料、弾薬は少なく設定されています。

(2) 勝利条件

 シナリオの期間は、1945年2月第2週から1945年8月第3週までの26ターンです。
 枢軸国は、シナリオ開始時には、76ヶ所の根拠地を確保していますが、終了時に65ヶ所以上確保していれば、勝利することができます。

(C)GENERAL SUPPORT
2 戦略について

(1) 戦略の策定

 シナリオの開始時期は、1945年2月第2週です。
 史実では、5月9日に第三帝国が降伏しているので、終戦の2ヶ月3週間前の絶望的状況からの開始になります。
 この状況では、シナリオの勝利条件を満たすことは非常に困難です。
 しかし、ルールの盲点を突き、強運に恵まれれば、イギリス、アメリカ、ソ連の強国を軍事力でねじ伏せて、大勝利を収めることも、不可能ではありません。
 このシナリオでは、エディタを使用しませんでしたが、シナリオの難易度が高いので、不都合な結果が発生した場合はリセットして、やり直しています。

 ドイツ軍が行うべき、戦略を説明します。
 勝利を得るためには、連合軍の圧倒的な兵力から根拠地を堅守しつつ、早期に反攻準備を整えて、電撃的にイギリス本土に上陸して、ロンドンを占領する必要があります。
 ロンドンを占領できれば、イギリスは最低条件での講和に応じ、同時にアメリカも停戦します。
 イギリス・アメリカと停戦できれば、西部戦線の兵力を東部戦線に転用できるので、戦況は一挙に好転します。
 停戦後は、フランスとイタリアの根拠地を占領を拡大し、資源の増産や工場の建設を進め、ソ連反攻の準備を整えます。
 ソ連攻略の進攻ルートは、モスクワ街道には要塞化された主要都市が点在することや、側面の防備が必要となるので、守備戦力の少ないフィンランドに上陸し、レニングラードを占領、一路モスクワを目指します。

 各方部の具体的な作戦計画を説明します。
 東部戦線北部は、ヴィスラ川に架かる橋梁を破壊して、ワルシャワ、クラコウの防備を固めます。
 オストプロセインを失うと、徴兵できる歩兵が減少し、ケーニヒスベルクは、貴重なセメントを産出するので、死守しなければなりません。

 東部戦線南部は、ドナウ川に架かる橋梁を破壊して、ブダペストの防備を固めます。
 ハンガリーのナジカニジャは、原油を産出します。
 サラエボは、貴重なボーキサイトを産出しますが、ストライキが発生し易いので、安定して産出させるために、優先して治安度を向上させます。

 西部戦線の米英軍は、ライン川を挟んで西方に配置されているので、ライン川に架かる橋梁を破壊して防備を固めます。
 ただし、ロッテルダムとアントワープ間の橋梁は、イギリス本土進攻への経路になるので破壊しません。
 ロッテルダムには、1個軍しか配備されていないので、兵力を増強します。

 イタリア戦線は、ポー川に架かる橋梁を破壊して、ベニスの防備を固めます。
 ジェノバは放棄しても影響が少ないので、戦況によっては撤退して、ミラノを堅守します。

 ノルウェーは、イギリス本土からの上陸が懸念されます。
 ノルウェー全土を占領されると、根拠地8ヶ所を失い、シナリオの勝利条件の65ヶ所の確保には、残り3ヶ所しか余裕はありません。
 ノルウェーを放棄すれば、歩兵 2,200ユニット、迫撃砲 480門、大型対戦車砲 240門、超大型対戦車砲 240門、小型対空砲 160門を転用することができるので、戦況の悪化によっては、兵力を全て引き上げて放棄します。
 この内、一部の兵力は初期段階で引き上げて、劣勢な他の戦線に配備することにます。
 ノルウェーには、ブッシュ元帥とファルケンホルス将軍が派遣されていますが、他の戦線に転任させます。


 ドイツ軍の兵力や資源は、史実よりも多く設定されているように思えます。
 前線に配備されたドイツ軍の主な陸軍兵力は、歩兵 28,000ユニット(小隊)、W号戦車H型 1,600両、パンターG型 1,200両、ヤークトパンター 200両、ティーガー1型 400両、ティーガー2型 300両、ヤークトティーガー 50両、その他の自走砲・突撃砲 5,120両、対空戦車 200両、装甲車両 1,600両、野砲 4,000門、迫撃砲 6,720門です。
 これ以外に占領地の守備隊、主要都市に配備された防空部隊、ハンガリー軍が加わります。

 このシナリオは、以前にエディタ未使用、リセット無しでプレイしましたが、難易度は高く、正当な戦略で勝利を収めることは、難しいことを実感しています。
 過度にエディタで戦力や資源などを増強すると、面白くありません。

 大戦末期の連合軍の航空機は性能が向上しており、数の上でも圧倒されているので、ドイツ国内は焦土化し、最前線の陣地は簡単に粉砕されてしまいます。

 戦略・作戦的部分以外のところでも、非常に頭を痛めるルールが盛り込まれています。
 将軍は呆気なく連合軍のスパイに暗殺され、果てはクーデター未遂事件が発生して、多くの将軍が処刑され、散々な目に遭いました。
 一方で、ドイツ軍が治安度「0」の根拠地にいる将軍の暗殺を実行しても、ほとんど成功しません。

 渡河戦の場合、防御側の火力は1.3倍の修正が受けられ、橋梁が破壊されている場合は、1.6倍の修正が受けられます。
 当然、ドイツ軍が連合軍占領地に進攻する場合も、修正が加えられてしまいます。

 史実では、この時期にワルシャワやクラコウなどが占領されていますが、幸いこのシナリオでは、ドイツ軍が保持しています。
 ワルシャワからベルリンの間には、平地の根拠地しかなく、防備に適した地形がありません。
 ワルシャワが陥落すれば、ベルリンまでは一本道で、3箇所の根拠地しかないので、死守しなければなりません。
(2) 政策

 第1ターン(1945年2月 第2週)を例にして、活動ポイント配分からの状況を説明します。
 活動ポイントの配分は、序盤に外務省と諜報部を減らして、宣伝省と内務省を増やします。
 進行状況によって、諜報部、宣伝省、内務省を加減して対応します。
 外交に期待できることは、僅かな経済交渉の可能性しか残されていません。
 シナリオ開始時から、工場の生産能力が低下していますが、セメント不足のために建設が難しいので、国民士気を高揚して、生産能力を向上させます。
 ユーゴスラビア、ハンガリー、イタリア、ドイツ南部の根拠地は治安度が低く、ストライキが発生し易いので、優先度を考えて、資源産出地や工場のある根拠地の治安度を向上させます。


 キャンペーンシナリオと比較すると閣僚が交代しています。
 海軍省はレーダー提督からデーニッツ提督に、建設省はトート博士からシュペーア博士に、諜報部はハイドリヒ長官からカルテンブルンナー長官です。
 閣僚個人の能力差は無いので、ゲームの進行には影響がありません。

 自軍の根拠地に潜入したスパイを検挙しないと、内地の飛行場や部隊が爆撃を受けてしまいます。
 スパイを検挙できれば、工場以外の損害を防ぐことができてしまいます。
 ただし、夜間爆撃はスパイ潜入の有無に関わらず実行されます。
(3) 科学兵器開発

 科学兵器の開発ポイント配分は、電波兵器を増加して、高性能警戒レーダーの開発を急ぎます。
 レーダーの開発が進めば、連合軍の激しい航空攻撃を、軽減できる可能性が生じます。
 誘導魚雷や地対空ミサイルを開発しても、活用できる機会は殆どありません。


 画面には高性能射撃レーダーと表示されますが、これはゲーム上の表示の誤りで、正しくは高性能警戒レーダーです。

 対空ロケットは、航空機工場で生産します。
 貴重なアルミを消費しませんが、工数が多く、使い捨ての兵器であり、発射器が配備された根拠地の防空しか行えません。
 戦闘機は、配備された近辺の根拠地の迎撃が行えるので、利点が大きく、戦闘機の生産数を減らしてまで、配備する意味はありません。
 パイロットの練度低下や人員不足などが再現されていれば、頼りなる兵器になったかもしれません。

 ロケット兵器は、地対空ミサイルのライントホター、エンチアン、ワッサーファル、その後に弾道ミサイルのA9、A10が開発されます。
 A9とA10は、シナリオ終了までに開発が間に合いません。
(4) 陸軍開発

 有用な兵器の開発は完了しています。
 これから開発される有効な兵器は、ルフトファウストのみです。
 ルフトファウストは、歩兵携帯用の対空ロケットで、歩兵の対空火力が+1になります。
 それ以外の兵器は開発が完了しても、生産する価値はありません。


 ルフトファウストは、低空で攻撃してくる航空機を撃破するために開発された20mm9連装の個人携帯用対空ロケット発射器です。

 歩兵の対空火力は「0」ですが、ルフトファウストが開発されれば、対空火力が「1」になります。
 仮に歩兵1,000ユニットが配備されていた場合、対空火力は「1,000」になるので、小型対空砲 111門と同等の火力が得られることになります。

 小型対空砲の生産には、鉄「9」、工数「9」を必要としますが、ルフトファウストは開発された直後から、無条件で全歩兵が対空火力を得ることができます。

 開発が終了している系列の開発ポイントは、開発中の系列に回すことができるので、残りの未開発兵器は、比較的早く開発を進めることができます。
(5) 空軍開発

 メッサーシュミット系列とフォッケウルフ系列の開発ポイントを増加して、Me262B型夜間戦闘機とTa183戦闘機の開発を急ぎます。
 開発が完了するまでの間、He162A型戦闘機とTa154夜間戦闘機を生産します。
 Me262B型夜間戦闘機が完了すれば、生産をシフトします。
 Ta183戦闘機は、アルミ「1」、鉄「1」、工数「2」と経済的です。
 開発が完了すれば、Me262B型夜間戦闘機とハイ・ロー・ミックスで生産します。


 He162A型戦闘機は、国民戦闘機とも呼ばれた簡素な設計のジェット戦闘機です。

 Ta183戦闘機は、後に朝鮮戦争でアメリカ軍の脅威となったソ連軍のMig15戦闘機の原型になっています。

 Me262B型夜間戦闘機は、Me262A型戦闘機と性能を比較すると、1,000kg爆弾が搭載できないこと以外には、殆ど差異はありません。
 レーダーを搭載していますが、生産に必要な資源や工数は同じなので、夜間飛行能力があるMe262B型夜間戦闘機の方が有利です。

 Me262には、対爆撃機戦に威力を発揮した空対空ロケット弾「R4M」はルール化されていません。
(6) 海軍開発

 U21B型潜水艦を開発すれば、全ての海軍兵器の開発は終了します。
 造船能力が低下しているので、建造期間の短い小型潜水艦を生産します。


 鉄の備蓄に余裕を持たせるには、新たに艦艇を建造せずに、建造中の艦艇を解体することが前提になります。

 U21B型潜水艦は、このゲームに登場する最大の潜水艦であり、建造には駆逐艦と同等の鉄2,000tと1ヶ月3週間の建造期間を必要とします。

 U21B型潜水艦は優秀な潜水艦ですが、大戦末期の連合軍駆逐艦も、高度な海洋兵器を装備しているので、相殺されてしまいます。
 潜水艦を有効に活用するためには、数を揃える必要があります。
(7) 外交戦略

 もはや外交に期待できることは、一つしかありません。
 セメントが不足しているので、トルコとポルトガルの親独度の向上に努め、経済交渉を行えるようにします。
 このシナリオでは、セメントが重要性が増しています。
 言うまでもなく、セメントは工場や飛行場の建設、陣地構築に必要な資源ですが、産出量は少なく、増産は見込めません。
 連合軍の爆撃は激しく、工場や飛行場の被害が増大して行きます。
 工場を再建できなければ、戦車、火砲、航空機などの生産が滞ることになり、飛行場の再建も進めなければ、爆撃機を迎撃することができないので、工場の被害を減少させることができません。
 イギリス・アメリカ・ソ連の大国を合わせた生産能力はドイツを圧倒しており、生産能力の減少を抑えなければパワーバランスに開きが大きくなってしまいます。
 また、破壊された陣地も再建しなければ、数で圧倒する連合軍の進攻を防ぐことが難しくなります。
 トルコと経済交渉が行えるように外交関係が改善されるまでには、早くても約2ヶ月後、ポルトガルは約4ヶ月後と長い期間が掛かります。
 外交関係が改善されれば、ドイツの国家備蓄は、燃料と鉄に余裕が生じるので、セメントとの交換を交渉します。


 このゲームでは、トルコが枢軸国に宣戦布告することはありません。

 ドイツの周囲は連合国に包囲されていますが、経済交渉で得た資源は、妨害されること無く、安全にドイツ国内に運ばれます。

 ドイツの同盟国はハンガリーの一国のみです。
 ルーマニアは降伏していますが、ドイツに宣戦布告していません。

 連合軍に占領された枢軸同盟国の根拠地を奪還しても、一度した降伏した国家はゲームに復帰することはありません。
(8) 採掘フェイズ

 第1ターンには、石炭 27,700トン、鉄鉱石 18,000トン、ボーキサイト 1,110トン、セメント 5,400トン、原油 13,500トンを採掘しました。
 ゲーム開始時には、資源の備蓄はありません。


 キャンペーンシナリオの第1ターン(1939年9月 第1週)は、石炭 27,000トン、鉄鉱石 18,000トン、ボーキサイト 360トン、セメント 3,600トン、原油 6,900トンが採掘されます。

 開戦時と比較すると、石炭と鉄鉱石が同等、ボーキサイトが約3倍、セメントが約1.5倍、原油が約2倍の量が産出されます。
(9) 資源加工フェイズ

 ゲーム開始時の加工物の備蓄は、鉄 54,000トン、アルミ 500トン、燃料 50,000トン、弾薬 21,000トンです。
 第1ターンの生産量は、鉄 7,000トン、アルミ 111トン、燃料 5,940トン(石油精製 4,500トン、人造石油 1,440トン)、弾薬 4,320トンです。
 鉄の備蓄は十分にあり、兵器工場の生産能力が低下しているので、消費量は少ないです。
 鉄は損傷した艦船や建造中の艦船を解体すれば、不足を解消することができます。
 基本的には、防戦に徹するので、燃料の消費は少なく、必要量を確保できます。
 弾薬は、無駄に備蓄を増やさないように生産調整します。


 キャンペーンシナリオの第1ターンは、鉄 9,000トン、アルミ 36トン、燃料 7,050トン、弾薬 7,040トンが加工されます。

 開戦時と比較すると、鉄が約0.7倍、アルミが約3倍、燃料が約4倍、弾薬が約0.6倍の量が加工されます。
(10) シャーシ生産・陸戦兵器生産

 開発が完了している戦車は、多種多様にあるので、好みが分かれるところです。
 ゲーム開始直後は、ブルムベア突撃砲を生産して、余った工数で迫撃砲を生産します。
 この組み合わせで生産を続けると、対戦車戦闘力が低下するので、ヘッツァー駆逐戦車と超大型対戦車砲を少数ずつ生産に加えることにします。
 余裕が出てくれば、前線に配備されているSdkfz251装甲兵車を引き上げて、Sdkfz251/W40 ロケット車に改修します。
 第1ターンは、ブルムベア突撃砲 87両、迫撃砲 160門を生産しました。




 第1ターンは、ヘッツァーなら116両、W号戦車系なら87両、X号・Y号戦車系なら70両生産できます。

 V号戦車、W号戦車、トウランのシャーシの工数は「4」、パンターとティーガーは「5」(一部を除く)です。
 鉄の備蓄には余裕があるので、工数が同じであれば、より強力な戦車を生産するべきです。

 ブルムベア突撃砲は、150mm砲を装備しているので、対部隊火力は「70」もあり、耐久力はヤークトパンターと同じ「40」もあります。
 しかし、対装甲火力は「10」しか無く、固定砲塔なので、弱点を補う兵器も生産します。

 Sdkfz251装甲兵車は、基本型のハーフトラックなので、機関銃しか装備していません。
 Sdkfz251/W40は、ロケット弾6発を搭載しており、対部隊兵火力は「90」もあります。
 Sdkfz251に簡素な発射器を取り付けただけですが、改修には鉄「4」、工数「5」もかかります。
(11) 航空機/ロケット生産フェイズ

 航空機の生産に必要なアルミが欠乏しています。
 連合軍の航空攻撃は熾烈なので、防空用戦闘機のみを生産します。
 序盤は、ドイツ国内の防空体制を強化するため、戦闘機の数を揃える必要があります。
 He162A型戦闘機を最大限に生産し、工場の生産力に余裕があれば、Ta154夜間戦闘機を生産します。
 He162A型戦闘機は、火力が「8」と低めで、故障率が「7%」と高いものの、速度性能が優れており、アルミ「1」、鉄「1」、工数「2」と経済的なので、大量生産に向いています。
 Ta154夜間戦闘機の生産には、貴重なアルミを消費しません。
 工数が「5」、故障率が「15%」もありますが、他に選択肢はありません。
 爆撃による被害を少しでも低減させる必要があるので、 戦闘機は消耗品と割り切って、損失を躊躇せずに迎撃戦闘に使用します。
 Ta154夜間戦闘機は、連合軍戦闘機を相手には不利ですが、戦況によっては、夜間爆撃の迎撃のみに限定することなく、昼間爆撃の迎撃にも使用します。
 第1ターンは、He162A型戦闘機 260機を生産しました。


 Ta154夜間戦闘機には、木材が多用されています。
 アルミの増産は期待できませんが、航空機工場の増築が進められれば、その分をTa154夜間戦闘機の増産に振り分けることができます。

 Me163B1a型戦闘機「コメート」もアルミを消費しませんが、故障率「35%」、航続距離「26km」では、戦力として頼りになりません。

 ゲーム開始時のドイツ空軍の戦力は、戦闘機 2,700機、夜間戦闘機 600機、爆撃機・攻撃機等 600機です。
 その内訳は、戦闘機が、Bf109G6型戦闘機 500機、Bf109K4型戦闘機 100機、Me262A型戦闘機 300機、Fw190F3型戦闘機 600機、Fw190A8型戦闘機 900機、Fw190D9型戦闘機 300機です。
 夜間戦闘機は、Bf110G4型夜間戦闘機 150機、He219A2型夜間戦闘機 150機、Ju88G7型夜間戦闘機 300機です。
 爆撃機や攻撃機は、Ju188E1型爆撃機 100機、Ar134B型爆撃機 70機、He177A型重爆撃機 100機、Hs129B/wa型襲撃機 300機、ミステル 30機です。
(12) 艦艇建造フェイズ

 造船所の建造能力が大幅に低下しているので、ウィルヘルムスハーフェンとキールでは各1隻しか建造できません。
 イギリス海軍に対抗できる海軍力を再建するためには、短期間で建造できるU17B型潜水艦を生産することにします。
 建造中と修理中の艦船は工事を解除します。
 当面は鉄が不足することはありませんが、枯渇することが見込まれれば、建造中や修理中の大型艦は解体して、鉄の国家備蓄に回します。
 ドイツ海軍が保有する完全状態の艦艇は、ポケット戦艦2隻、旧式戦艦2隻、重巡洋艦2隻、軽巡洋艦4隻、駆逐艦18隻、水雷艇22隻、遠洋型Uボート15隻、汎用型Uボート30隻、沿岸用Uボート15隻です。
 ソ連海軍のバルチック艦隊が、バルト海と北海を行き来しますが、目障りなので殲滅します。
 第1ターンは、建造中の艦艇の工事を中断し、新たな艦艇の建造も行いませんでした。


 U17B型潜水艦は、1ターンで建造できるうえ、速力が「21」と優れているので、敵艦隊と接触できる確率が高く、イギリス艦隊との艦隊決戦に向いていると言えます。

 損傷した戦艦「グナイゼナウ」、建造中の空母「グラーフ・ツェッペリン」、「ザイドリッツ」は、シナリオ終了時までに完成させることができせん。
 解体すれば、大量の鉄が国家備蓄に入ります。

 ドイツ海軍の水上艦艇が、イギリス海軍と交戦しても、甚大な損害を被るだけなので、英本土上陸作戦の実行までは温存します。
第1ターン(1945年2月 第2週)

 第1ターンの活動ポイント配分から艦艇建造フェイズまでは、これまでに説明しているので、この補足と作戦フェイズから解説します。
 連合軍が「高性能ソナー」を開発した模様です。
 バルチック艦隊の出港が確認されました。
 第1ターンの天候は、欧州の殆どの地域が吹雪のため、連合軍からの航空攻撃を受けることはありませんが、ドイツ軍の作戦行動も制限されます。
 当初の計画通り、根拠地の防衛に必要な橋梁の破壊を進めることにします。
 ブルメントリット将軍を元帥に昇格させました。
 ノルウェーのブッシュ元帥とファルケンホルスト将軍を転任させました。
 ゲーム開始時の元帥は5名です。
 少しでもゲームを有利に進めるため、毎ターン1人ずつ、将軍を元帥に昇格させます。

 ノルウェーは死守する必要はないので、2人の将軍は、戦況の厳しい最前線に転属させます。
第2ターン(1945年2月 第3週)

 ワッフェントレーガー対戦車自走砲の試作が完了しました。
 Ta152戦闘機の試作が完了しました。
 このターンからは、英本土上陸作戦を早期に実行に移すため、小型潜水艦の建造を開始しました。
 バルチック艦隊を迎撃するために、キール軍港に停泊しているU2型潜水艦10隻、U7C41型潜水艦10隻の全潜水艦を出港させました。
 この海戦によって、Uボート2隻を損失しましたが、駆逐艦10隻を撃沈することができました。
 第2ターンは天候が回復したため、連合軍は激しい爆撃を加えてきました。
 イギリス空軍の夜間爆撃は、ハリファックスMk3重爆撃機やランカスターMk1重爆撃機に、モスキートMk30夜間戦闘機の護衛が伴います。
 昼間爆撃は、モスキートMk16爆撃機に、スピリットファイアMk14戦闘機やテンペストMk5戦闘機、タイフーンMk1B戦闘機の護衛が伴います。
 更に、ドイツ空軍の戦闘機不足を突いて、モスキートMk16爆撃機は護衛機無しで、テンペストMk5戦闘機は爆装で飛来します。
 アメリカ空軍は、B17G型重爆撃機「フライングフォートレス」には、P51D型戦闘機「ムスタング」、B24J型重爆撃機「リベレーター」には、P38L型戦闘機「ライトニング」、A26B型爆撃機「インベーダー」には、P47D型戦闘機「サンダーボルト」の護衛が伴います。
 ソ連空軍は、アメリカからレンドリースされたA20G型爆撃機「ハボック」に、P63戦闘機「キングコブラ」の護衛が付きます。
 Tu-2爆撃機やIL-10軽爆撃機は、単独で攻撃してきます。
 このターンは、アルンヘムが1回、カールスルーエが1回、ジェノバが1回、ベニスが1回、ブダペストが2回、ブロドが1回、サラエボが2回爆撃を受けました。
 防空体制を強化するため、シュツットガルトとウィーンに航空団を新設しました。
 ウィーンに新設した航空団は、次ターンにブダペストに前進させます。
 アムステルダムには、第1ロケット団が配備されており、V1ロケット 600発、V1ロケット発射器 300基、V2ロケット 120発、V2ロケット発射器 60基を装備しています。
 V2ロケットは、ロンドンを射程距離に収めており、60発のV2を発射して、ロンドンの陸戦兵器工場の生産力を48低下させました。
 ロッテルダムには、1個軍しか配置されていないため、非常に脆弱であり、兵力を増強することにします。


 このゲームでは、ソ連海軍の駆逐艦も、ヘッジホッグやデコイなどの新兵器を装備しているので、侮ることはできません。

 ゲーム開始時のドイツ空軍の戦力は、戦闘機 2,700機、夜間戦闘機 600機ですが、広い国土を連合軍の爆撃から守るには、機数・機体性能ともに劣勢です。
 ドイツ西部の隣接する根拠地は、距離が近いので、1個の航空団で2〜5ヶ所の根拠地をカバーすることができます。
 また、精錬所、シャーシ工場、陸戦兵器工場などの重要な工場の多くは、ドイツ西部にあるので、生産した戦闘機は、優先して西部戦線に配置します。

 V1ロケットとV2ロケットは、早期に使用します。
 戦況を見極めて使用したいところですが、使用に躊躇すれば、敵の航空攻撃で無駄に損失を出す可能性があります。

 ロケットを撃ち尽くしたら、発射器を回収して鉄の備蓄を増やします。
 V1の発射器1基で、鉄 50tを回収できるので、合計300基で15,000tの鉄を他の兵器生産に利用できます。
 因みにV2の発射器は、1基で鉄 20tなので、1,200tを回収できます。
第3ターン(1945年2月 第4週)

 アメリカが新型戦闘機を開発した模様です。
 Ta152戦闘機の開発が完了しました。
 1個潜水艦隊がバルチック艦隊を追撃して、戦艦マラートと巡洋艦モロトフを撃沈しました。
 この海戦により、バルチック艦隊の残存艦は、巡洋艦2隻のみになりました。
 英米軍の航空攻撃によって、カールスルーエ、ケルンが爆撃されました。
 ソ連空軍の航空攻撃によって、ブダペストが6回も爆撃されました。
 ブレーメンにドイツ第3軍を新設しました。
 ロッテルダムに前進させて、防備を強化します。
 エッセンに1個航空団を新設しました。
 ウィーンの2個航空団をブダペストに前進させました。
 前ターンに引き続き、V2ロケットでロンドンを攻撃しました。
 第1ロケット団は、V2ロケットを撃ち尽くしたので、ロッテルダムに前進させました。


 連合軍根拠地に潜伏させているスパイが少ないので、アメリカ軍が開発した戦闘機の名称までは分かりません。

 Ta152戦闘機は、レシプロ機の中では、ドイツ軍戦闘機の中では最高速度を発揮します。
 このゲームでは、航続距離以外にはジェット機に勝る利点が無いので、生産しません。

 V2ロケットの射程距離は、483kmなので、アムステルダムからロンドンを射程内に収めています。
 V1ロケットの射程距離は、322kmなので、ロッテルダムに前進すれば、ハリッジを射程内に収めることができます。
 造船所を攻撃しても、短期決戦では効果は無く、嫌がらせにしかなりませんが、それでも、敵の航空攻撃で無駄に損害を出すよりはマシです。

 V2は航空機工場で生産されるので、V2を生産すると戦闘機の生産数を減少させることになります。
 V2の生産には、鉄 33、工数 15を必要とするので、工数のみを比較すると、V2を10発生産するならば、Me262A型戦闘機なら50機、He162A型戦闘機なら75機を生産できます。
 V2にも利点はありますが、使い捨ての兵器であり、射程距離が不十分なことや、大量に使用しなければ効果が得られません。
 防空体制の強化を優先するため、V2は生産しません。
第4ターン(1945年3月 第1週)

 徴兵フェイズでの平均国民士気は「92」、徴兵年限は「16歳0ヶ月」と末期的な状況です。
 戦況は切迫しているので、さらに徴兵年限を引き下げて、歩兵 2,208ユニットを動員しました。
 ティルジット、ブロド、ベニスが爆撃を受けました。
 このターンは、攻勢に打って出ることができず、再編成や補給、防戦などに徹しました。


 徴兵年限をどこまで下げられるのかは分かりませんが、このシナリオの終了前には、15歳代になっていました。

 この状況では、老人と少年で編成された国民擲弾兵が多数を占めていると思われますが、このゲームでは、年齢は徴兵時のみに適用される数値であり、練度や士気などの質の低下が反映されるべき項目が無いので、戦力は全く低下しません。
 また、ドイツ軍歩兵は、MP43、パンツァーファウスト、パンツァーブクゼ?の開発が完了して、全歩兵部隊に配備されていることになっているので、米英軍歩兵と比較して、銃撃火力が+50%、対装甲火力が+50%、ソ連歩兵と比較して、銃撃火力が+50%、対装甲火力が+200%増になっています。
第5ターン(1945年3月 第2週)

 ハルトマン司令(航空指揮官)が登用されました。
 ソ連が新型車両「JS3重戦車」を開発した模様です。
 ライントホターの開発が完了しました。
 ロッテルダムからV1ロケット300発を発射して、ハリッジの造船所の生産力を195低下させました。
 V2ロケット発射器を回収しました。
 マグデブルグ、サラエボが爆撃を受けました。
 ブダペストが4回爆撃を受け、飛行場の能力が「0」になりました。
 ベオグラードのソ連第31軍には、開発されたばかりのJS3重戦車が85両も配備されました。
 ノルウェーの兵力を削減しました。
 トロンヘイムとベルゲンから合わせて、歩兵 400ユニット、大型対戦車砲 240門、超大型対戦車砲 200門、小型対空砲 120門を捻出しました。
 僅かな戦力ですが、西部戦線での反撃のためにに転用します。
 ベオグラードには、開発されたばかりのJS3重戦車が85両も配備されていました。


 JS3スターリン重戦車は、このゲームではソ連最強の戦車で、対装甲火力「75」、対部隊火力「59」、銃撃火力「10」、耐久力「65」、踏破力「5」、故障率「2%」、鉄「46」、工数「14」です。

 ティーガー2型は、対装甲火力「80」、対部隊火力「40」、銃撃火力「8」、耐久力・踏破力・工数はJS3と同じ、故障率「7%」、鉄「69」、(鉄と工数はシャーシを含む)です。

 主砲の命中精度や発射速度、搭載弾数などを含めて客観的に考えると、ティーガー2型の方が優れているように思えますが、このゲームのデータ上では、JS3の方が優れていると言えます。

 ブダペストは最前線の拠点地なので、航空機が配備されていれば、真っ先に飛行場が爆撃されます。
 ブダペストは、最も近い根拠地までの距離が169kmあるので、近隣根拠地の航空団が迎撃を行うことができません。
 ソ連空軍の攻撃を誘引して、陸戦兵器の損害を少しでも防ぐため、損害は止む得ないと判断します。
第6ターン(1945年3月 第3週)

 バルチック艦隊の出港が確認されました。
 次ターンには、キールから潜水艦隊を出撃させて、迎撃することにします。
 ブダペストは、激しい爆撃に曝されているので、航空団の壊滅の危機に直面しています。
 急遽、空港を建設して、1個航空団を解散させました。
 ブダペストは3回もの航空攻撃を受けて、ドイツ第10航空団はBf119G型戦闘機が34機、ハンガリー第1航空団はBf119G型戦闘機が19機にまで消耗しました。
 マグデブルグが1回、ブダペストが3回、サラエボが2回爆撃を受けました。
 ケーニヒスベルクに1個航空団を新設して、ティルジットの防空体制を強化しました。


 ソ連空軍には、アメリカ製のP63戦闘機が配備されています。
 地上攻撃用の37mm機関砲1門を装備しており、固定砲火力が「16」もあるので、大きな脅威となります。
第7ターン(1945年3月 第4週)

 硫黄島が陥落しました。
 メルテン司令(潜水指揮官)が登用されました。
 ソ連がキーロフ型巡洋艦を竣工させた模様です。
 トルコの親独度が上昇したので、経済交渉が行えるようになりました。
 バルチック艦隊を迎撃するべく、キールから潜水艦隊を出港させました。
 バルチック艦隊は1隻のみでの航行であり、巡洋艦ウォロシロフを撃沈して、バルチック艦隊を壊滅させました。
 ブダペストのドイツ第10航空団をウィーンに撤退させました。
 ブレーメンに配置されている第7航空団には、He177A型重爆撃機 100機、ミステル 30機、Ar134B型爆撃機 70機、Ju188E1型爆撃機 100機が配備されていますが、回収して国家備蓄に移動しました。
 イギリス・アメリカ軍の戦闘機の性能は向上しているので、ドイツ軍航空機が爆撃を実行しても、迎撃によって大きな損害を受けてしまいます。
 V1ロケットでハリッジを攻撃しました。
 V1ロケットを撃ち尽くしたので、次ターンには、第1ロケット団を解散します。
 ロッテルダムが2回、ティルジット3回、ケーニヒスベルク1回、ポズナニ1回、クラコウ1回、ブダペスト1回爆撃を受けました。
 この攻撃で、ハンガリー第1航空団が壊滅しました。
 ティルジットの爆撃では、ソ連軍のジェット戦闘機Mig-9の初の実戦参加が確認されました。
 ハノーバー、ケーニヒスベルクに航空団を新設しました。


 リッベントロップ外相は、ターン開始時に国際情勢を報告します。

 V1ロケットは、目標地点が悪天候で無ければ、敵戦闘機の迎撃戦闘で撃墜されてしまいます。

 Mig-9戦闘機は、終戦後にドイツから得た技術により開発され、1946年から生産されたと言われています。
 ソ連軍の兵器開発ペースは、史実よりも早いようです。

 国家備蓄に保有している資源や兵器は、敵の攻撃を受けないので、損失することは無く保管されます。

 ティルジットは、森林の地形効果を受けることができるので、爆撃の効果が3割削減されます。
第8ターン(1945年4月 第1週)

 米軍がアイスバーグ作戦を発動し、沖縄へ上陸を開始しました。
 ズーレン司令(潜水指揮官)が登用されました。
 連合軍が「スキッド」を開発した模様です。
 V号戦車パンター2の試作が完了しました。
 Me262B型夜間戦闘機、Ju287重爆撃機の試作が完了しました。
 英国がコロッサス型空母を竣工させた模様です。
 第1ロケット団を解散して、V1ロケット発射器を回収しました。
第9ターン(1945年4月 第2週)

 アメリカが新型車両「M19対空自走砲」を開発した模様です。
 V号戦車パンター2型の開発が完了しました。
 ルフトファウストの試作が完了しました。
 ブダペスト、サラエボが爆撃を受けました。
 パンター2型とパンターG型を比較すると、対装甲火力は+10の「80」、対部隊火力+8「40」、耐久力+2「46」、踏破力±0「6」、故障率−5「2%」、鉄+1「47」、工数+3「15」、(鉄と工数はシャーシを含む)です。

 小型砲塔を搭載していながら、工数がティーガー2型よりも大きいのは、ステレオ式測距器を搭載しているためと思われますが、このゲームでは再現されていません。
第10ターン(1945年4月 第3週)

 超重戦車マウスの試作が完了しました。
 ロッテルダムに3個軍の配備が完了しました。
 この3個軍の戦力を増強して、アントワープ 〜 ダンケルク 〜 ハリッジ 〜 ロンドンの最短距離でイギリスを攻略します。
 ティルジットは、ソ連空軍の激しい爆撃に曝されており、ケーニヒスベルクに1個航空団を新設しました。
 ケーニヒスベルクは、3個航空団が防備を固めました。


第11ターン(1945年4月 第4週)

 アメリカが新型戦闘機「P82夜戦」を開発した模様です。
 Me262B型夜間戦闘機の開発が完了しました。
 Me262B以外の夜間戦闘機は、アメリカ軍の戦闘機よりも性能が劣るので、昼間爆撃の迎撃を控えることもありましたが、Me262Bは、速度・火力ともに凌駕しています。
 このターンは、Me262B型夜間戦闘機を177機生産しました。
 ティルジット、クラコウ、ブダペストが爆撃を受けました。
 ソ連軍には、大量のJS3重戦車が配備されていました。
 確認できたものだけもで、ビアリストクに240両、ブレストリトフスク 142両、プルゼミフル 240両、ベオグラード 240両です。
第12ターン(1945年5月 第1週)

 シュネー司令(潜水指揮官)が登用されました。
 イギリスが新型車両「センチュリオン1型巡航戦車」を開発した模様です。
 超重戦車マウスの開発が完了しました。
 ブダペストが2回爆撃を受けました。
 フランクフルトに1個航空団を新設しました。
 ウィーンに1個軍を新設しました。
 ボローニャのイギリス第8軍には、開発されたばかりのセンチュリオン1型巡航戦車が60両も配備されました。


 超重戦車マウスは、188tの史上最大重量の戦車です。
 この時点で、マウスのシャーシは1ターンに33両分生産できますが、ティーガー2型なら80両分生産できます。

 マウスの耐久力は、アメリカ軍のT-28試作突撃戦車の「99」、イギリス軍のトータス突撃戦車の「95」に次いで3番目の「90」です。
 如何に耐久力が高くても、陸上戦闘や航空攻撃を受ければ、ある程度の損害は受けてしまうので、質よりも数を揃える必要があります。
第13ターン(1945年5月 第2週)

 ワッフェントレーガー対戦車自走砲の開発が完了しました。
 史実でのドイツの降伏は、1945年5月9日ですが、シナリオ開始時の戦線を何とか維持しています。
 ティルジットが5回、サラエボが1回爆撃を受けました。
 エッセンに1個航空団を新設しました。
 ワッフェントレーガーは、対装甲火力「80」、対部隊火力「40」、耐久力「8」、踏破力「3」、故障率「12%」、鉄「15」、工数「8」です。(鉄と工数はシャーシを含む)

 超大型対戦車砲は、対装甲・対部隊火力・踏破力は同じ、耐久力「15」、故障率「2%」、鉄「16」、工数「10」です。

 ワッフェントレーガーと大型対戦車砲を比較すると、固定砲塔なので、射撃の優先度は劣り、地形修正を受けることもできません。
 シャーシを必要としますが、自走化されている利点が再現されていないので、生産する意味がありません。
第14ターン(1945年5月 第3週)

 シナリオの半分のターンが過ぎて後半戦に入りました。
 アメリカが新型車両「M26重戦車」を開発した模様です。
 イギリスが新型戦闘機「バンパイア戦闘機」を開発した模様です。
 ルフトファウスト、Ju287重爆撃機の開発が完了しました。
 次ターンに、西部戦線での反攻作戦を開始します。
 必要な戦力は、最前線の一部の部隊から抽出したり、生産した兵器の一部を少しずつ温存していました。
 ロッテルダムの3個軍の兵力に配備して増強しました。
 M26パーシング重戦車の性能は、パンターG型よりも僅かに優れています。
 深刻な問題は、高性能の戦車をアメリカ本土の巨大な工業生産力で、大量生産されることです。

 バンパイアMk1戦闘機は、このゲームに登場するイギリス軍最強のジェット戦闘機です。

 Ju287重爆撃機は、ジェットエンジン6基を装備した戦略爆撃機です。
第15ターン(1945年5月 第4週)

 ラング司令(航空指揮官)が登用されました。

 ロンドンには、最短経路で電撃的に進攻します。
 ダンケルクを占領し、背後からの反撃を防ぐために周辺の拠点地を占領後、ハリッジに上陸します。
 イギリス本土上陸作戦を実行するためには、ドーバー海峡の制海権を手中に収めることが絶対条件となるので、イギリス海峡艦隊を殲滅しなければなりません。
 キール軍港から4個潜水隊Uボート32隻を出港させました。
 ロッテルダムからアントワープに進攻しました。
 ロッテルダムの3個軍には、歩兵 6,000ユニット、迫撃砲 2,432門、ブルムベア突撃砲 1,252両、ヘッツァー駆逐戦車 793両、超大型対戦車砲 303門、小型対空砲 160両を準備しました。
 戦力は十分とは言えませんが、各軍には、グデーリアン将軍などの有能な指揮官を任命しました。
 アントワープには、イギリス軍とカナダ軍の3個軍が守備しており、歩兵 4,000ユニット、迫撃砲 960門、M4ファイアフライ中戦車 480両、ラム2型巡航戦車 480両、セクストン自走砲 800両、クルセーダー対空戦車1型 120両、大型対空砲 120門、小型対空砲 320門が配備されています。
 突破した戦線を拡大するため、後続の3個軍をアルンヘムに集結させました。
 ティルジットが4回、ワルシャワが1回、クラコウが1回、ブロドが1回、ブダペストが1回爆撃を受けました。


 グデーリアン将軍は、装甲指揮能力が高いので、装甲軍に配属するべきところですが、十分な装甲車両を集めることができず、装甲軍を編成することができませんでした。
第16ターン(1945年6月 第1週)

 シュナウファー司令(航空指揮官)が登用されました。
 アメリカが新型戦闘機「P80戦闘機」を開発した模様です。
 ドイツ艦隊は、ウィルヘルムスハーフェンからも出港し、ドーバー海峡に合流させました。
 空母ザイドリッツと潜水艦67隻を準備しました。
 イギリス海峡艦隊は、戦艦2隻、小型空母4隻、重巡洋艦1隻、軽巡洋艦9隻、駆逐艦20隻が迎撃出港しました。
 この海戦で、潜水艦11隻の損失と引き換えに、駆逐艦15隻を撃沈しました。
 アントワープの2個軍で、ダンケルクに進攻しました。
 ダンケルクのイギリス・カナダ軍の3個軍は消耗しており、占領することができました。
 アントワープは1個軍で防備していましたが、ブリュッセルから進攻を受けて1回は防衛に成功したものの、2回目の防衛は兵力の消耗により困難と判断して撤退し、占領を許しました。
 ブリュッセルは手薄になり、ケルンから進攻して占領しました。
 その後、ブリュッセルはアルデンヌのアメリカ軍から攻撃を受けましたが、防衛することに成功しました。
 アントワープのイギリス軍は、周囲の根拠地が占領されたため孤立しており、ケルンの3個軍が侵攻して占領しました。
 対英戦終了後に実行する東部戦線での反攻を考慮すれば、戦線の拡大は控えて、戦力を温存することも必要ですが、イギリス・アメリカ軍の予備兵力をフランス国内に誘引して、イギリス本土への配備を減少させるためには止む得ないと判断します。
 カールスルーエ、ティルジット、ベニスが爆撃を受けました。




 P80戦闘機「シューティングスター」は、このゲームに登場するアメリカ軍最強のジェット戦闘機です。

 空母ザイドリッツは、上部ステップは未着工で、下部ステップは84%が建造されているに過ぎません。
 火器や航空機は搭載していませんが、この状態でも、32ノットで航行できます。

 ドイツ海軍の大型艦が海域に存在しなければ、イギリス艦隊は迎撃出港しません。
 つまり、大型艦が海域に存在すれば、イギリス艦隊をドイツ潜水隊が待ち伏せする罠に誘引することができます。
 そのため、未完成の状態で、撃沈されても影響が少ないザイドリッツを、イギリス艦隊を誘き寄せる囮として、出港させました。

 潜水隊でイギリス艦隊を効果的に殲滅するためには、手始めに戦艦に一撃を加えて、艦隊速度を低下させ、潜水隊の補足率が高めます。
 次に駆逐艦を殲滅できれば、潜水艦は攻撃を受けることが無くなり、一方的にイギリス艦隊を攻撃することができます。

 このゲームには、連合軍の潜水艦は登場しないので、ドイツ海軍は敵の潜水艦に脅かされることはありません。
第17ターン(1945年6月 第2週)

 イギリスが新型爆撃機「リンカーン重爆撃機」を開発した模様です。
 ポルトガルと経済交渉が行えるようになりました。
 小型潜水艦は燃料不足のため、ウィルヘルムスハーフェンに入港させました。
 ドーバー海峡では海戦が続いており、軽空母2隻、駆逐艦5隻を撃沈しました。
 攻防は一進一退しています。
 ブリュッセルからアラスに進攻して占領しました。
 空白になったブリュッセルが、アルデンヌから進攻を受けて占領されました。
 連合軍空挺軍のみで手薄になったアルデンヌをボンから進攻して占領しました。
 アントワープからブリュッセルに進攻して奪還しました。
 ティルジットが2回、ワルシャワが1回、ブダペストが2回、ブロドが1回、ジェノバが1回、ベニスが2回爆撃を受けました。
 小型潜水艦は、航海数(航続距離)が短く、2ターンしか海域に留まることができません。
 補給と戦闘海域の往復を繰り返し、戦力の展開に努めます。
第18ターン(1945年6月 第3週)

 駐日大使より沖縄が陥落したとの報告を受けました。
 ドーバー海峡での海戦は、3週目に入り、軽空母2隻を撃沈しました。
 カレーのイギリス・カナダ軍の3個軍の合計は、1,823ユニットまで減少しています。
 上陸経路の背後の脅威を排除するため、ダンケルクからカレーをに攻略して占領しました。
 セダンには、アメリカ軍1個航空団が配備されていますが、地上軍は存在しません。
 アルデンヌの第5装甲軍が、セダンに進攻して、アメリカ軍1個航空団を壊滅させました。
 更に2次移動で、無防備のメッツに進攻して、アメリカ軍1個航空団を壊滅させました。
 ランスのイギリス軍第30軍団は、合計645ユニットまで消耗しています。
 アラスから1個軍が侵攻して、第30軍団を壊滅させ、占領しました。
 ベニスが1回、ティルジット、サラエボが2回爆撃を受けました。


 大戦末期の英米軍の戦闘機の性能は向上しているので、防空戦闘で殲滅することは難しくなっていますが、航空団が配置されている根拠地に地上軍を進めることができれば、簡単に排除することができます。

 セダンのアメリカ第5航空団には、P51D型戦闘機「ムスタング」が120機、B26G型爆撃機「マローダー」が180機配備されており、メッツのアメリカ第7航空団には、P47D型戦闘機「サンダーボルト」が150機、P38L型戦闘機「ライトニング」が150機配備されていましたが、一挙に殲滅することができました。

 このゲームでは、艦艇の接収はルール化されていますが、陸上兵器や航空機の鹵獲はルール化されていません。
第19ターン(1945年6月 第4週)

 ギレ将軍が登用されました。
 Ta183戦闘機、Go229戦闘機の試作が完了しました。
 U21B型潜水艦の基本設計が完了しました。
 英本土上陸作戦を実行します。
 ドーバー海峡には、潜水艦57隻を集結させ、更に制海権を確固とするため、ウィルヘルムスハーフェンから重巡洋艦2隻、軽巡洋艦4隻、駆逐艦3隻、水雷艇7隻を出港させました。
 この海戦で、戦艦1隻、巡洋艦10隻を撃沈して、イギリス海峡艦隊を壊滅させました。
 上陸部隊は、ダンケルクに3個軍を集結させており、歩兵 5,960ユニット、迫撃砲 1,289門、超大型対戦車砲 77門、小型対空砲 172門、ブルムベア突撃砲 906両、ヘッツァー 583両、マルダー3対戦車自走砲 327両を準備しました。
 ハリッジを防衛するのは、イギリス・カナダ軍3個軍で、歩兵 3,000ユニット、迫撃砲 960門、重砲 480門、超大型対戦車砲 180門、大型対戦車砲 180門、大型対空砲 120門、小型対空砲 320門、M4ファイアフライ中戦車 34両が配備されています。
 上陸部隊は、約35%もの損害と引き換えにハリッジ占領をすることができました。
 イギリス・アメリカ連合軍は、3個航空団 900機が壊滅し、地上部隊 3,308ユニットの損害、戦艦1隻、軽空母2隻、軽巡洋艦3隻、駆逐艦4隻が自沈しました。
 パリには、自由フランス軍1個軍に歩兵 2,000ユニット、迫撃砲 480門、小型対空砲 160門、ブラックプリンス歩兵戦車 240両が配置されています。
 ランスには、1個軍歩兵 1,193ユニット、迫撃砲 257門、超大型対戦車砲 87門、大型対戦車砲 98門、小型対空砲 66門が守備しており、パリからの反撃を防ぎ切れませんが、背後の戦力に出血を強いるために、延滞戦術で消耗を強要したうえで、アラスに撤退しました。
 キール、ハンブルク、ハノーバー、エッセン、フランクフルト、サラエボが1回、ティルジットが2回爆撃を受けました。


 大規模な上陸作戦には、多くの輸送船や上陸用舟艇、様々な機材が必要となるはずですが、このゲームではルール化されていないので、簡単に実行することができます。

 このゲームでは、根拠地に入港している艦船は、敵の航空機や艦船からの攻撃を受けることが無いので、ドイツ海軍の水上艦を無傷で温存することが出来ました。

 艦船が入港している根拠地を占領すれば、建造中の艦船も含めて、全て自沈することになります。
 海戦でイギリス艦隊を壊滅させることは難しいのですが、地上戦で艦隊を簡単に壊滅させることができます。
第20ターン(1945年7月 第1週)

 E100型超重戦車、Ar234C型爆撃機の試作が完了しました。
 Go229戦闘機の開発が完了しました。
 ロンドン占領が確実となったので、ドーバー海峡のドイツ艦隊を全てウィルヘルムスハーフェンに入港させて、再編成することにしました。
 次ターンには、バルト海での制海権を確固とするため、キールに回航させます。
 ソ連海軍は小規模なので、イギリスが降伏すれば、大量に建造した小型潜水艦を解体して、鉄を回収することができます。
 鉄の備蓄量が減少しつつあるので、戦艦グナイゼナウを解体して、鉄 12,000tを回収しました。
 ロンドンは、陣地規模が15,000もありますが、イギリス第12軍団とカナダ第1軍団の残存兵力は、歩兵 1,227ユニット、迫撃砲 542門、小型対空砲 168門、M4ファイアフライ中戦車 29両しかありません。
 ドイツ軍も大きな損害を受けていますが、簡単にロンドンを占領することができました。
 フランスとイタリアの最前線の部隊を分割して、守備隊を編成を開始しました。
 この守備隊は、イギリス・アメリカとの停戦後に、フランスとイタリアの根拠地の占領と守備を行うものためのものです。
 東部戦線での反攻を準備するため、ケーニヒスベルクに3個軍を新設しました。
 この3個軍は、ソ連攻略の主力部隊であり、フィンランドに上陸し、レニングラードを経由して首都モスクワを目指します。
 イギリス軍の上陸の可能性が無くなったので、ノルウェーの部隊を守備隊規模に縮小しました。


 戦艦グナイゼナウの完成度は、34%の状態です。
 史実のように、主砲を撤去して沿岸砲台に転用するようなことはできません。

 守備隊は、後方治安に必要な最低限の戦力で、歩兵 100〜200ユニット程度と少量の弾薬のみで編成します。
 他の戦力は全て東部戦線に転用します。
第21ターン(1945年7月 第2週)

 ソ連が新型戦闘機「Yak-15戦闘機」を開発した模様です。
 エンチアンの開発が完了しました。
 イギリス・アメリカとの和平交渉が成立し、不戦条約を締結しました。
 英国の屈服により米国政府も和平に応じました。
 講和条件は、最もイギリスに譲渡した条件の全英領根拠地の保全であり、ドイツ軍はイギリス本土から撤収しました。
 イギリス降伏により、増産した小型潜水艦が不要になったので、U2型潜水艦、U17B型潜水艦の解体を開始しました。
 バルト海の制海権を確保するため、キールに停泊していた水上艦隊を出港させました。
 対英戦が終了したので、ウィルヘルムスハーフェンに停泊している水上・潜水艦隊をキールに向けて出港させました。
 西部戦線とイタリア戦線の主力部隊を、東部戦線に転用します。
 最低限の部隊は守備隊として残して、イギリス・アメリカ軍が占領していたフランス・イタリアの根拠地を奪還します。
 航空団は、ドイツ東部の防空重視に再編成します。
 連合軍に占領されていたドイツ領トリエルを奪還しました。
 フランス北部では、ランス、ストラスブール、ベルダンを占領し、フランス南部では、ニースを占領、イタリアでは、ボローニャを占領しました。
 ティルジットが1回爆撃を受けました。


 イギリス、アメリカとの停戦により、西部戦線とイタリア戦線の兵力を対ソ戦に転用できます。
 転用できる兵力は、迫撃砲 4,193門、大型対戦車砲 1,355門、超大型対戦車砲 1,384門、小型対空砲 1,168門、大型対空砲 386門、野砲 1,929門、Sdkfz251/W40ロケット車 482両、マルダー3対戦車自走砲 216両、ヘッツァー駆逐戦車 602両、V号突撃砲G型 479両、W号戦車H型 633両、ブルムベア突撃砲 1,795両、ビルベルビント対空戦車 68両、ティーガー1型戦車 330両、重駆逐戦車ヤークトティーガー 43両です。
 歩兵は、占領地の守備隊を差し引くと15,000ユニットは転用できそうです。

 イギリス、アメリカと停戦しても、連合軍が占領していたフランス、イタリア、北アフリカの根拠地は、連合軍が占領したままになっています。
 戦力は消滅していますが、一ヶ所ずつ占領しなければなりません。

 フランスとイタリア国内には、陸戦兵器工場が4ヶ所、ボーキサイト産出地が3ヶ所、セメント産出地が4ヶ所もあります。
 最大でボーキサイトは、2,800t(アルミ 280t分)、セメントは、8,000tも採掘できます。
 国民士気と治安度が回復させて、資源採掘流を増加させ、工場建設が進めば、ソ連軍との戦力差を縮小させることができます。

 対英戦で生き残ったU2型潜水艦は8隻、U17B型潜水艦は28隻でした。
 U2型潜水艦1隻からは鉄200t、U17B型潜水艦1隻は鉄300tを回収できるので、合計10,000tの鉄を他の兵器生産に転用することができます。

 小型潜水艦を全て解体しても、中型潜水艦が45隻も残ります。
第22ターン(1945年7月 第3週)

 ソ連がキーロフ型巡洋艦を竣工させた模様です。
 残るU17B型潜水艦を解体して、鉄を回収しました。
 バルト海では、バルチック艦隊と海戦が発生しました。
 バルチック艦隊は、巡洋艦1隻、駆逐艦7隻で再編されていました。
 ドイツ海軍の多くの艦艇は、ウィルヘルムスハーフェンから回航中なので、キール軍港に残した一部の艦艇、ポケット戦艦2隻、旧式戦艦2隻、駆逐艦7隻で編成しました。
 この海戦では、駆逐艦1隻しか撃沈できませんでしたが、バルト海の制海権を確保することができました。
 バルト海の制海権確保に成功したので、限定的ですが、ソ連進攻作戦を開始しました。
 主力部隊を、フィンランドのツルクに上陸させました。
 フランス北部では、パリ、ミュルーズを占領、フランス南部では、ツーロンを占領、イタリアでは、フィレンツェを占領しました。
 ティルジットが1回爆撃を受けました。


 先にも説明したとおり、対ソ戦は、主力部隊をフィンランドに上陸させた後、レニングラードを攻略して、モスクワに侵攻します。

 主力部隊は、編成直後のため、十分な兵力を集めることができませんでした。
 各軍は、歩兵1,000ユニットに迫撃砲と超大型対戦車砲で補強しました。
 大量の装甲車両を配置すると、燃料の消費が増大するので、レニングラード攻略前に兵力を増強することにします。
第23ターン(1945年7月 第4週)

 E100型重戦車、Ta183戦闘機の開発が完了しました。
 陸軍開発は全て終了しました。
 キール沖において、回航中のドイツ艦隊がバルチック艦隊を壊滅させました。
 フィンランドでは、ヘルシンキを占領しました。
 ティルジットに3個航空団を配置しました。
 フランス北部では、ルーアン、オルレアン、ディジョンを占領、フランス南部では、マルセイユを占領、イタリアでは、ペルージャを占領しました。
 ティルジットが1回爆撃を受けました。


 敵の根拠地と隣接する飛行場は、敵航空機の優先攻撃目標になりますが、航空団が配備されていなければ攻撃を受けません。
 ティルジットの飛行場は、着々と工事を進めて、大規模な飛行場が完成しており、2、3回の爆撃を受けても持ち堪えることができます。
 ここには、西部戦線から転用したジェット戦闘機で編成した3個航空団を配備します。
 ケーニヒスベルクの3個航空団が防空支援を行えるので、ここでソ連空軍を消耗させます。

 陸軍開発は終了したので、これ以上高性能の兵器を開発することができません。
 仮にイギリス・アメリカとの戦争が継続されていれば、兵器の性能差が縮まっていくことになります。
 このシナリオでは、完成しませんでしたが、データ上は超重戦車マウスに匹敵するアメリカ軍の「T28試作突撃戦車」、イギリス軍の「トータス突撃戦車」が登場します。
 ソ連軍の陸軍開発は終了しているので、ドイツ軍との性能差は縮まることはありません。

 強力な火力や分厚い装甲を装備した戦車を開発できても、量産できなければ、劣勢を覆すことはできません。
 1945年7月の時点でも、生産体制は不十分なので、ブルムベアとヘッツァーの生産を優先しています。
第24ターン(1945年8月 第1週)

 高性能警戒レーダー、Ar234C型爆撃機、U21B型潜水艦の開発が完了しました。
 電波兵器と海軍開発は全て終了しました。
 フィンランドのラハチには、ソ連1個軍が配置されているので、ヘルシンキの3個軍の戦力を大幅に増強しました。
 主力部隊を支援するため、ツルクに1個航空団を移動させました。
 フランス北部では、ノルマンディー、ルマン、ツール、クリュニーを占領、フランス南部では、アビニヨンを占領、イタリアでは、ローマを占領しました。
 ティルジットが5回爆撃を受けました。
 ティルジットは5回も爆撃を受けましたが、ティルジットとケーニヒスベルクに多数のジェット戦闘機を配備していたので、一部の敵編隊を全機撃墜・撃退することができました。
第25ターン(1945年8月 第2週)

 ディライ司令(航空指揮官)が登用されました。
 高性能ホーミング魚雷の開発が完了しました。
 海洋兵器の開発は全て終了しました。
 フィンランドでは、タンペレ、ラハチを占領しました。
 フランスでは、アブランシュ、ナント、リモージュ、トロア、リヨン、ニームを占領、イタリアでは、モンテカシーノを占領しました。
 ティルジットが2回爆撃を受けました。
 対ソ戦には、十分とは言えませんが、これまでに生産した戦闘機で防空体制を整えることが出来るので、航空機生産の一部を爆撃機に振り分けることにします。

 航空機による地上攻撃には、急降下爆撃が行える機体が有効です。
 生産性や整備性に優れ、被弾率の低い単発機が理想ですが、ソ連国内の根拠地は距離が離れているので、航続距離が長い機体でなければ、有効に運用できません。
 条件を十分に満たす爆撃機は無いので、旧式のJu-87軽爆撃機を選択することにします。
第26ターン(1945年8月 第3週)

 日本が連合国に降伏しました。
 フィンランドではビボルグ占領して、レニングラードに迫りました。
 主力部隊はタンペレ占領のために分散させてしまったので、レニングラード攻略は遅れることになりました。
 フランスでは、シェルブール、ボルドー、サンゼナール、ラ・ロシェル、ペルピニャンを占領、イタリアでは、ナポリ占領しました。
 ティルジットが3回爆撃を受けました。


 日本が降伏しても、ゲームには全く影響はありません。
 ソ連軍が、モスクワ占領の危機に瀕するほど戦況が悪化しても、シベリアから兵力を転用するようなことはありません。
第27ターン(1945年8月 第4週)

 ハルゲデン司令(潜水指揮官)が登用されました。
 Hs132軽爆撃機の試作が完了しました。
 北方軍集団も反撃を開始しました。
 ティルジットの3個軍がカウナスに進攻して占領しました。
 さらに、第3装甲軍が二次移動でグロドノを占領して、1個航空団を壊滅させました。
 しかし、ビアリストクから2個軍が反撃に転じたので、カウナスに撤退しました。
 フランスでは、ロリアン、バイヨンヌ、ツールーズを占領し、イタリアでは、サレルノを占領しました。
 このターンの外交フェイズで、規定のシナリオは終了しますが、ゲームを延長してキャンペーンに移行することも選択できます。
 この時点で、シナリオの勝利条件を満たしていますが、連合国全てを軍事的に屈服させることが目的なので、延長することにします。

 ポーランドやバルト三国での反攻は、フィンランドからのモスクワ進攻とは無関係のように見えますが、ソ連軍に損害を与え、戦線を拡大することで、ソ連軍の予備兵力を誘引する目的があります。
第28ターン(1945年9月 第1週)

 ビアリストクには、1個軍しか残っていないので、ワルシャワから2個軍が侵攻して占領しました。
 グロドノから2個軍の反撃を受けましたが、防衛することに成功しました。
 グロドノに撤退した2個軍は、戦力と戦意が低下しており、カウナスから1個装甲軍が侵攻して占領しました。
 フランスでは、ブレスト占領して、フランス本土を占領しました。
 イタリアでは、タラント占領しました。
 シチリア島には進攻できないので、イタリア戦線は終結します。


 現状では、イタリア本土からシチリアや北アフリカには、侵攻することができません。
 イギリス・アメリカ軍とは停戦しているので、地中海に敵海軍力は存在しませんが、制海権の確保が義務付けられています。
 ドイツ艦隊を地中海に派遣するためには、ジブラルタルを占領しなければなりませんが、イギリスとは停戦しているので、支配下に置くことは不可能です。
 制海権を得るための唯一の方法は、ナポリ、タラント、ツーロンの何れかに造船所を建設したうえで、大型艦を建造する以外には無いのですが、それに見合うだけの戦略的価値は無いので、断念することにします。
 
第29ターン(1945年9月 第2週)

 Hs132軽爆撃機の開発が完了しました。
 レニングラード侵攻作戦を実行します。
 レニングラードの陣地規模は、25,000もありますが、兵力は2個軍に歩兵 2,000ユニット、迫撃砲 480門、重砲 360門、大型対戦車砲 180門、超大型対戦車砲 180門、小型対空砲 160門、大型対空砲 150門、T34/85中戦車 480両しかありません。
 ドイツ軍は3個軍を自走砲と突撃砲で戦力を強化しており、占領することができました。
 中央・南方軍集団の兵力を縮小して、モスクワ進攻部隊と北方軍集団の予備戦力を捻出しました。


 Hs132軽爆撃機は、急降下爆撃が行える唯一のジェット機です。
 敵戦闘機の迎撃を振り払い、爆撃を行ううことができますが、航続距離は226kmしか無く、運用には大きな制限があります。

 ソ連軍の兵力が存在しないか、僅かにしか存在しない等の場合、ゲームのシステム上、フィンランド国内から最短距離でモスクワに侵攻した場合、1ヶ月で到達できます。
 ワルシャワから侵攻した場合は、1ヶ月3週間です。
第30ターン(1945年9月 第3週)

 クレプス将軍が登用されました。
 ワッサーファルの開発が完了しました。
 レニングラードを占領した主力部隊は、モスクワを目指し、ビシニボロチェクを占領しました。
 ワッサーファルは、最も大型の地対空ミサイルで、高い命中率を誇ります。
 工数のみを比較すれば、ワッサーファル1発の生産には、Me262B型夜間戦闘機4機分に等しいコストがかかります。
 これは、アメリカ軍のB36重爆撃機「ピースメーカー」よりも高いコストです。
 余談ですが、B36は最大で32tもの爆弾を搭載できるので、アメリカ軍との総力戦になれば、ドイツ国内の焦土化は免れません。
第31ターン(1945年9月 第4週)

 カリーニンを占領し、首都モスクワに迫りました。
 クロンシュタットを占領しました。
 停泊していた戦艦1隻、巡洋艦5隻、駆逐艦10隻が自沈し、バルチック艦隊は壊滅しました。
 バルト海の制海権が確固となりました。
第32ターン(1945年10月 第1週)

 主力部隊は、モスクワ侵攻作戦のために、兵力の補充と燃料・弾薬の補給を行いました。
 次ターンには、モスクワ侵攻作戦を実行します。
 カウナスが爆撃を受けました。
 ソ連空軍は、バラノビッチから飛来したことが判明したので、飛行場を爆撃して、2個航空団を壊滅させました。
第33ターン(1945年10月 第2週)

 エメルマン司令(潜水指揮官)が登用されました。
 モスクワ侵攻作戦を開始しました。
 モスクワの陣地規模は、25,000もあります。
 ソ連軍の兵力は、3個軍が配置されており、歩兵 5,000ユニット、迫撃砲 960門、重砲 360門、大型対戦車砲 180門、超大型対戦車砲 180門、小型対空砲 320門、大型対空砲 150門、T34/85中戦車 960両です。
 ドイツ軍は3個軍に、歩兵 6,000ユニット、迫撃砲 3,589門、大型対戦車砲 180門、超大型対戦車砲 315門、Sdkfz251/W40 ロケット車 294両、マルダー3対戦車自走砲 93両、ヘッツァー駆逐戦車 235両、V号突撃砲G型 872両、ブルムベア突撃砲 2,988両を準備しました。
 約20パーセントの損害と引き換えに、首都モスクワを占領することができました。


 主力部隊にパンターやティーガー戦車を配備しない理由は、燃料を大量に消費するためです。
 燃料を最大限に補給しても、1個軍に重量42t以上の戦車、自走砲などを3,333両以上配備すると、移動して拠点地の攻略を行うことができません。

 ソ連1個軍の一般的な兵力は、歩兵 2,000ユニット、迫撃砲 480門、小型対空砲 160門に戦車(自走砲を含む)が配備されています。
 戦車は、T34/85中戦車かSU-100対戦車自走砲などが480両配備されていますが、一部には、JS2重戦車 240両とJS3重戦車 240両が配備されていることもあります。
 ソ連軍には、この上限を越えて部隊が配備されていることはありません。
 しかし、ドイツ軍は燃料などの制限を考慮しなければ、1個軍に最大12,000ユニットまで配備することができるので、兵力を集めることさえできれば、根拠地の攻略に苦戦することはありません。

 ポーランド中央・南方、ルーマニア、ハンガリー、ユーゴスラビアでは、兵力が不足しているため、ソ連軍を押し返すことはできませんでした。

 左側の画像を見て分かると思いますが、ソ連軍はモスクワを占領されているものの、国内や東欧諸国などの多く拠点地を保有しており、ドイツ軍を上回る地上兵力が健在です。
 ドイツ軍は、大半の戦線に最低限の兵力しか貼り付けておらず、ソ連軍が死に物狂いで攻撃してくれば、ドイツ軍の勝算は極めて低いと思われます。
 しかし、このゲームのルール上、ソ連軍は和平交渉を受け入れるしかないのです。
第34ターン(1945年10月 第3週)

 ソ連政府が和平交渉を求めてきました。
 ソ連と和平交渉が成立し、不戦条約を締結しました。
 ドイツ軍の大勝利でゲームを終了することができました。




 この時点での、ソ連軍の陸戦兵器工場は6ヶ所、ドイツ軍の国内と占領地の陸戦兵器工場は10ヶ所、シャーシ工場は3ヶ所です。
 1ターンあたり、W号戦車約430両、Y号戦車であれば約350両が生産できるまでになりました。

 ドイツ軍の生産能力は、長い時間を掛ければソ連軍を上回ることになるので、完全に屈服させることも不可能ではありませんが、ここでゲームを終了することにします。

 絶対勝利不可能と思われたシナリオですが、奇跡的な幸運(リセット乱発)を味方にすれば、大勝利を収めることができました。