陸上自衛隊 武器学校・土浦駐屯地開設62周年記念行事見学記録


 2014年10月5日(日曜日)


 陸上自衛隊 武器学校・土浦駐屯地開設62周年記念行事を見てきました。
 土浦駐屯地には、武器学校が配置されています。
 この武器学校とは、「後方支援部隊などの指揮官、幕僚を養成する兵站・運用教育、陸上自衛隊の各種装備品の整備員を養成する整備教育や不発弾処理などの教育を毎年約800名の隊員に実施しています。また、装備品の研究開発や補給、整備を行う部隊の運用などの研究も行っています。」と紹介されています。(陸上自衛隊武器学校公式ホームページから転載)

 武器学校は、整備教育を行う機関でもあるので、優先して最新装備が配備されており、これらの装備が使用された訓練展示や装備品展示は、見所となっています。
 また、駐屯地内には、多くの退役した戦車や試作車両などが屋外展示されている他、広報館や火砲館には、多くの銃器や火砲などが展示されています。

 残念ながら、この日は朝から雨が降っており、雨は次第に強く降りつけました。
 雨天のため、高機動車と戦車の体験試乗は中止になり、イベントの一部が変更されました。
 10月にもなると、雨は冷たくなり、雨具を着ていても体温を奪うことになるので、来場者や開催に携わった自衛隊員、関係者には、苦労を強いることになりました。

 今回は4ページに分割して、第1ページには装備品展示、第2ページには資料館と観閲行進、第3ページには訓練展示、第4ページにはイベントと装備品展示の一部を中心に紹介します。

 駐屯地祭のポスターは、陸上自衛隊武器学校公式ホームページ(http://www.mod.go.jp/gsdf/ord_sch/index.html)に掲載されていた画像を転載しました。

 午前7時45分頃の正門の様子ですが、この時、既に雨が降っていました。  午前9時の開場後、手荷物検査所を通過すると、車両や火砲などの装備品が展示されていました。
 多連装ロケットシステム 自走発射機 M270 です。
 一部の教育機関などを除くと、北海道、宮城県、大分県の特科大隊にしか配備されていません。
 155mm榴弾砲です。
 各地の駐屯地祭でも見ることができる一般的な火砲です。
 中距離多目的誘導弾です。
 現在配備が進められている対戦車等の多目的ミサイルであり、まだ一般部隊で見られる機会は少ないです。
 88式地対艦誘導弾です。
 地対艦ミサイル連隊は、北海道、青森県、熊本県にしか配置されていないので、見られる機会は少ないです。
 新型の12式地対艦誘導弾も近いうちに土浦駐屯地で、公開されることになると思います。
 96式装輪装甲車です。
 各地の駐屯地祭でも見られる機会があります。
 土浦駐屯地には、退役した多くの戦車、火砲などが屋外展示されています。  桜並木に沿って展示されています。
 土浦駐屯地では、桜の開花時期に一般開放されています。
 ここで紹介する装備品の名称は、案内板に説明されていたものを使用します。
 写真右側 : 203mmりゅう榴弾砲M2
 写真左側 : 155mm加農砲M2
 初めは、アメリカ軍から供与された装備が展示されています。
 M24戦車です。
 個々の装備の説明は省かせて頂きます。
 詳しい説明は、他のウェブサイトや書籍などに委ねることにします。
 M4A3E8戦車です。  M36戦車駆逐車です。
 LVT(A)5装軌式水陸両用車です。  40mm自走高射機関砲 M42です。
 60式自走106mm無反動砲です。
 ここからは、日本が開発した装備になります。
 60式自走81mm迫撃砲です。
 試作車両なので、量産型とは全く異なる形状をしています。
 73式装甲車です。  74式自走105mmりゅう弾砲です。
 75式130mm自走多連装ロケット発射機です。  75式自走155mm自走りゅう弾砲です。
 82式指揮通信車(試作)です。  87式砲側弾薬車です。
 73式けん引車です。  61式戦車です。
 74式戦車です。  90式戦車です。
 良好な写真を撮影できませんでしたが、訓練展示や装備品展示でも紹介します。
 90式戦車回収車です。  60式自走106mm無反動砲です。
 射撃状態が再現されていますが、主砲が僅かにしか見えません。
 後方から見た様子です。
 2門の106mm無反動砲を装備しており、射撃時には主砲を上昇させることができます。
 主砲を下げた状態で身を隠し、敵が射程距離に入ると主砲を上昇させて射撃します。
 車体は小さく、重量はトラック程しか無いので、防護力は低いです。
 そのため、ごく短時間の先制攻撃を行い、敵の反撃を受ける前に待避する運用が主体になります。
 この建物は医務課跡で、昭和15年に土浦海軍航空隊の改編に伴い、医療施設として建設されたものです。  99式自走155mmりゅう弾砲です。
 生産された殆どが、北海道にしか配備されていないので、見られる機会は限られます。
 右側の写真を撮っている人の大きさと対照して、非常に大きいことが感じられると思います。
 主砲は52口径なので、砲身長は約8mにもなり、全高は10式戦車よりも2mも高いです。
 火砲館の隣に展示された火砲です。
 手前の火砲は、35mm二連装高射機関砲です。
 M1942型76mm野砲です。
 第二次世界大戦中、旧ソ連軍が大量生産し、対戦車砲としても威力を発揮しました。
 45mm対戦車砲(長)です。
 第二次世界大戦中、旧ソ連軍が生産した対戦車砲です。
 45mm対戦車砲(短)です。(ソ連製)
 4.5インチ多連装ロケット発射装置です。(アメリカ製)  写真右側 : 120mm迫撃砲(ソ連軍製)
 写真左側 : M27型105mm無反動砲(アメリカ製)
 3式中戦車(三式中戦車 チヌ)です。
 旧日本陸軍が大戦末期に配備を進めていた戦車です。
 本土決戦に備えて温存されていましたが、世界中で現存するのは、この1台のみです。
 後のページで紹介しますが、土浦駐屯地には八九式中戦車が保存されています。
 比較すると、対戦車戦闘を意識した進化が感じられます。
 正面から見た様子です。
 このページの中程で紹介しましたが、この時代にアメリカ軍が量産した戦車、M24、M4A3E8、M36も展示されています。
 少し場所が離れていますが、比較して見ることもできます。
 案内板が無かったので、正式名称は分かりませんが、九四式三十七粍砲と思われます。  写真右側 : 155mm迫撃砲
 自衛隊が開発を進めていましたが、試作のみで量産はされませんでした。
 写真左側 : 82mm迫撃砲(ソ連製)
 第2ページでは、資料館の展示品や観閲行進などを紹介します。