陸上自衛隊 武器学校・土浦駐屯地開設62周年記念行事見学記録


 第2ページは、資料館の展示品や観閲式、観閲行進を中心に紹介します。
 駐屯地内にある火砲館には、旧日本陸軍が使用した火砲が展示されています。
 火砲の説明は、主に案内板の文面を要約して転載します。
 写真左側 : 三八式野砲
 日露戦争当時、ロシア軍の新鋭野砲に対して、三一式速射砲の性能が劣ったため、急遽、ドイツのクルップ社に注文した野砲です。
 写真右側 : 改造三八式野砲
 第一次世界大戦において、火砲は飛躍的に進歩しましたが、経済的、時間的な理由から、主に射撃操作性を向上するための改造が行われました。
 改造三八式野砲と三八式野砲の後方の様子です。
 改造三八式野砲は、砲身の仰角が取れるように砲脚が変更されています。
 写真左側 : 四一式山砲
 山砲とは、軽量で分解して山間部などにも運搬可能な火砲ですが、歩兵連隊の近接支援用としても交付され、幅広く使用されました。
 写真右側 : 九一式一〇糎榴弾砲
 フランスのシュナイダー社に、日本に適する条件を示して設計注文したもので、日本陸軍で3番目に多用された火砲です。
 写真左側 : 九四式三十七粍砲
 ドイツ軍の37mm対戦車砲の影響を受けて、開発制式化されました。
 採用後、数年間は当時の戦車を近距離射撃で破壊することができました。
 写真右側 : 一式機動四十七粍砲
 ノモンハン事件の対戦車戦闘で、ソ連軍の45mm砲に対向しうる対戦車砲が要求され、開発制式化されました。
 後方から見た様子です。
 右側から、四一式山砲、九一式一〇糎榴弾砲、九四式三十七粍砲、一式機動四十七粍砲です。
 四年式十五糎榴弾砲です。
 三八式十五糎榴弾砲の火力不足が顕著になってきたことや、牽引火砲としては重過ぎることなどから、当時流行してきた砲身と砲架を分解して運搬する方式の火砲が研究されました。
 この火砲は、牽引時に砲架車、砲身車、弾薬車に3分割して、それぞれ馬6頭で牽引しました。 
 鹵獲クルップ砲です。
 清国が使用した口径120mmの火砲で、1884年にドイツのクルップ社が製造したものです。
 この砲は、日清戦争に勝利した日本が、戦勝記念として鹵獲したもので、敗戦後にアメリカ軍の管理下となり、昭和32年に武器学校に移管されました。
 火砲館北側に展示された火砲です。
 写真左側 : 155mmりゅう弾砲M1
 写真右側 : 105mmりゅう弾砲M2A1
 広報館です。
 写真左側には、山本五十六元帥像が見えます。
 雄翔館と雄翔園にも隣接していますが、過去に予科練平和記念館を見学した際に紹介しているので省略します。
 広報館の一室です。
 不発弾処理の一例ですが、不発弾にロケットレンチを取り付けた模型です。
 左から155mm榴弾砲用砲弾、155mm榴弾砲用発射装薬、203mm榴弾砲用砲弾、各種信管です。
 拳銃から戦車砲、迫撃砲、無反動砲などの多種多様な砲弾が展示されています。
 土浦駐屯地の歴史についての展示室です。
 土浦駐屯地は、大正10年に「海軍臨時航空術講習部水上班」という名称で海軍水上機の発着場として開設され、昭和14年には予科練習部が横須賀から移設されました。
 銃器類の展示室です。
 上から十三年式村田銃、十八年式村田銃、村田銃連発銃、村田銃連発騎銃です。
 江戸時代からの現代までの数多くの銃器類が展示されていますが、展示数が非常に多いので、一部のみを紹介します。
 一部には撮影が禁止されている展示品もありました。
 上から三十年式歩兵銃、三十八年式歩兵銃、三十八年式騎銃です。  写真左側 : 十一年式軽機関銃
 写真中央 : 九六式軽機関銃
 写真右側 : 十式擲弾筒
 写真中央 : 三年式機関銃
 写真右側 : 八九式擲弾筒
 九九式軽機関銃です。
 防楯もセットされています。
 金山式九六型軽機関銃です。
 昭和15年頃の商品カタログに見られる訓練用の機材です。
 小銃用空砲は使用できますが、実包は使用できません。
 九九式20粍二号四型固定機銃です。
 一部には航空機用の装備も展示されています。
 上から試作64式7.62mm小銃、AR-18(強化プラスチック折り曲げ銃床タイプ)、AR-18(木製折り曲げ銃床タイプ)、AR-18(木製固定銃床タイプ)です。  62式7.62mm機関銃です。
 96式40mm自動てき弾銃です。  写真左側 : 62式機関銃31年試作
 写真右側 : 62式機関銃35年試作
 外国製の機関銃や対戦車ライフルです。  無反動砲です。
 てき弾銃です。
 口径66mmの対装甲・対人用の擲弾発射器として開発が進められましたが、十分な性能を収めることができず、採用されませんでした。
 外国の短機関銃なども数多く展示されています。
 写真はMP18I改良型です。
 第一次世界大戦中、ドイツが開発した短機関銃ですが、戦後、ドイツ警察向けに改良して配備されました。
 会場に並べられた車両ですが、他の駐屯地祭と比較すると少ないです。
 土浦駐屯地には、一般部隊が配置されていないので、少ない人数で観閲部隊、訓練展示、交通誘導、案内、出店・イベント、会場警備などに必要な人員を割かれれば、仕方が無いところです。
 観閲部隊が入場しました。
 カメラのレンズが雨で濡れるので、鮮明な写真が撮れません。
 会場に整列した観閲部隊の様子です。
 写真では降雨量が伝わり難いのですが、迷彩服の右側が濡れているので、色が違うことが分かると思います。
 冷たい風雨が吹き付けています。
 巡閲の様子です。
 式典の様子は省略します。
 観閲行進が開始されます。  雨が激しさを増しています。
 翌日の正午頃には、台風18号の中心が土浦市付近を通過してます。
 観閲台付近の様子です。  観閲行進の先頭は、観閲部隊指揮官を務める武器学校副校長です。
 1/2t トラックが3台です。
 武器教導隊です。
 1/2t トラックが3台です。
 本部武器隊です。
 1/2t トラック1台、1・1/2t トラック1台、3・1/2t トラック1台です。
 1t 水タンクトレーラを牽引する1・1/2t トラックです。  野外炊具1号を牽引する3・1/2t トラックです。
 第1中隊です。
 1/2t トラック2台、3・1/2t トラック3台です。
 3・1/2t トラックには、12.7mm重機関銃が搭載されています。
 固定武装を搭載した車両の参加が無いので、トラックにも重機関銃を搭載すると、見栄えが引き立ちます。
 3・1/2t トラック(有蓋車)です。  3・1/2t トラック(有蓋車)です。
 第2中隊です。
 1/2t トラック1台、3・1/2t トラック2台、重レッカ1台、重装輪回収車1台です。
 3・1/2t トラックです。
 3・1/2t トラック(有蓋車)です。  重レッカです。
 最後は重装輪回収車です。
 観閲行進に参加した最大の車両です。
 第3ページでは、訓練展示を紹介します。