陸上自衛隊 第6師団創立53周年・神町駐屯地創立59周年記念行事見学記録


 2015年4月19日(日曜日)


 山形県東根市にある陸上自衛隊神町駐屯地で行われた「第6師団創立53周年・神町駐屯地創立59周年記念行事」を見てきました。
 神町駐屯地には、第6師団司令部、第20普通科連隊、第6施設大隊、第6通信大隊、第6飛行隊、第6特殊武器防護隊、第6後方支援連隊、第6音楽隊などの多くの部隊が駐屯しています。

 近辺で開催される最大規模の駐屯地祭であり、第6師団が管轄する山形県・宮城県・福島の3県から隊員隊員993人、車両189両、ヘリコプター4機が参加し、来場者は約14,100人にもなりました。

 今回は4ページに分割して、第1ページには装備品展示、第2ページには観閲式と観閲行進、第3ページには訓練展示、第4ページには訓練展示後に行われた装備品展示を中心に紹介します。

 ポスターと駐屯地案内図は、第6師団のホームページ(http://www.mod.go.jp/gsdf/neae/6d/)から転載しました。

 正面前の桜並木の様子です。
 桜が満開でした。
 開門前の一般入場者出入口の様子です。
 開門時間は午前8時で、入場時には手荷物検査を受けることになります。
 出入口近くには師団通信システムの一部と思われる車両がありました。  駐屯地は広いので、出入口から会場まで約800mの距離を歩きます。
 会場までの横道には、多くの車両が並べられていました。  2年前に来た時には、会場に向かって右側の一般エリアから見たので、今回は場所を変えて左側から見ることにしました。
 式典の開始まで時間があるので、初めに装備品展示を見ることにしました。
 緊急展開型衛星通信セットII型(CCT-90)が展示されていました。  人工衛星を中継して、大容量のデータ通信が行える通信機材のようです。
 これがシステム全ての機材ではないようですが、パラボラアンテナ、ノートパソコン、2台の機材、電源関係の機材とコンパクトに纏められています。  救護所用エアドームです。
 内部では衛生科の装備品が展示されていました。
 エアドーム内の展示品の様子です。
 訓練用の人形などが展示されていました。
 市販品と同等のノートパソコンが接続されています。
 心拍数、血圧、動脈血酸素飽和度、呼吸数などが表示されます。
 心肺蘇生訓練用の人形です。
 人形の足下にはAEDが置かれています。
 プロパックです。
 傷病者の観察に使用され、血圧・体温・血中酸素飽和濃度・心電図・脈拍を計測します。
 医療のうです。
 手術用手袋、創傷保護シート、止血帯などが収納されているようです。
 副木セットです。
 骨折などの固定、牽引に使用されます。
 切傷のある患部においても、空気圧副子を使用して止血固定が可能です。 
 人工蘇生器ポータブルです。
 人工呼吸、酸素吸入、吸引排出に使用されます。
 人工呼吸に使用した場合、2リットル酸素ボンベ1本で20分間の使用が可能です。
 野外炊具1号(改)です。
 約200人分の炊事を45分以内に実施できます。
 野外入浴セット(2型)です。
 足湯が開設されていました。
 野外入浴セットのボイラーです。
 1日約1,200人の入浴支援を行うことができます。
 東日本大震災での災害派遣では、長期間に渡り被災者の入浴支援を行いました。
 迷彩服の試着体験が行われていました。  オートバイ(偵察用)です。
 1/2tトラックです。  1/2tトラックの運転席です。
 高機動車です。  高機動車の運転席は、トラックに近い感じです。
 荷台への階段には、81mm迫撃砲(3発入り)と84mm無反動砲(6発入り)の弾薬箱が使用されていました。  07式機動支援橋が展示されていました。
 2014年11月製と表示されていたので、第6師団では初公開だと思われます。
07式機動支援橋は、架橋された状態で展示されていました。
これだけでも大きいのですが、パーツを増やせば、この倍以上長さの橋を架けることができます。
 橋脚が無い橋なので、河川の流速や河床土質の影響を受けることが無く、架設することができます。  橋の上を歩くことができました。
 90式戦車の通行にも耐えられる強度があります。
 火山災害対処器材が展示されていました。
 昨年9月27日に発生した長野県御嶽山の噴火では、死者57名行方不明者6名の被害が発生しましたが、自衛隊は当日から10月16日まで20日間、捜索救助活動を行いました。
 火山災害対処器材が展示された天幕です。
 昨年12月には福島県の吾妻山、今年4月には山形県と宮城県境の蔵王山の火山活動が活発化したため、噴火警戒レベルが引き上げられました。
 今年1月22日、福島市では、第6師団と関係機関が吾妻山の噴火に備えた対策会議を開催しています。
 保護眼鏡です。  携帯酸素ボンベです。
 地雷探知機画像型です。
 磁気と電波で探知したそれぞれデータを、画像情報にして確認できます。
 御嶽山噴火による災害派遣活動では、火山灰に埋もれた行方不明者の捜索に使用されましたが、行方不明者が身に付けている金属を探知できるということです。
 可燃性ガス検知器です。
 民生品のガス検知器で、硫化水素と二酸化硫黄を連続同時測定、同時表示ができる機器のようです。
 雪崩用ビーコンです。  偵察ボートが展示されていました。
 偵察ボート(5人乗)です。  偵察ボート(2人乗)です。
 油圧グラップルを取り付けた油圧ショベルです。  東日本大震災の災害派遣活動では、民間リース器材も含めて約20台の油圧グラップルで、行方不明捜索に必要な道路啓開(約22km)、行方不明者捜索伴う瓦礫の除去(約38,464立方メートル)を8月まで行いました。
 装備品展示会場の側には、資材運搬車が止めてありました。  遠方の駐屯地祭では、ご当地グルメの出店が楽しみの1つです。
 昼頃には混雑するので、観閲式の開始前に購入することにしています。
 第6飛行隊のワッペンが販売されていました。
 隊員が実際に身に付けているものと同じ物もあります。
 お土産として購入した物なので、開封しないで撮影しました。
 V-107です。
 ヘリボン訓練場ですが、用廃機が訓練用の器材として使用されています。
 ヘリボン訓練場のUH-1です。  会場近くに並べられた82式指揮通信車と軽装甲機動車です。
 78式戦車回収車もありました。  会場近くには、多くの車両や様々な器材が見られました。
 78式雪上車です。  NBC偵察車が走行していました。
 車長ハッチ上部のカバーが被せられた機材はIRカメラですが、詳しくは後から紹介します。  後方から見た様子です。
 次のページでは、観閲式と観閲行進を中心に紹介します。