海上自衛隊 護衛艦「あきづき」一般公開見学記録

 2016年7月9日(土曜日)


 7月9日、7月10日の2日間、宮城県仙台港において、海上自衛隊の護衛艦「あきづき」が一般公開されました。
 今回の一般公開は「青少年艦艇見学ツアー」として企画されたため、募集人数が2日間で1,300人に限定され、29歳以下の青少年と同伴者が優先されました。
 募集人数に余裕がある場合は、29歳以上の応募者も乗艦できる機会があり、事前に自衛隊宮城地方協力本部のホームページの応募フォームから申し込む必要がありました。
 公募対象が制限されていることに加えて、新鋭艦の一般公開のために応募者数が増えて当選の確率は低いものと諦めつつ応募しましたが、当選を獲得することができました。

 あきづき型護衛艦は、これまでに3回、遠方から見たことがありました。
 1度はこの新鋭艦に乗艦して見たいと思っていましたが、一般公開に巡り合わせる機会が無かったので、今回の当選はとても嬉しく思いました。

 護衛艦「あきづき」について簡単に説明すると、あきづき型護衛艦の1番艦として建造され、平成24年3月14日に就役した最新鋭のヘリコプター搭載汎用護衛艦です。
 従来型汎用護衛艦の任務に加えて、弾道ミサイルの警戒・対処に従事するイージス艦を任務に専念させるために、航空機等の脅威から防護する任務を与えられています。
 そのため、防空能力が強化され、広域捜索・追尾、目標処理、同時処理能力の向上が図られています。

 今回は2ページに分割して、第1ページには埠頭から撮影した様子、第2ページには乗艦後の様子を中心に紹介します。

 ポスターや一部の画像は、自衛隊宮城地方協力本部のホームページから引用しました。
    http://www.mod.go.jp/pco/miyagi/
護衛艦あきづき (DD"AKIZUKI")
基準排水量
5,050t
馬 力
64,000馬力
主機械
ガスタービン4基2軸
乗 員
約200名
速 力
約30ノット
主要寸法
長さ 151m、幅 18.3m、深さ 10m、喫水 5.4m
主要兵装
62口径5インチ砲 1門、垂直発射装置、高性能20ミリ機関砲 2基、艦対艦ミサイル発射装置、3連装短魚雷発射管 2基、哨戒ヘリコプター1機
同型艦
116「てるづき」、117「すずつき」、118「ふゆづき」

写真とデータは、海上自衛隊のホームページとパンフレットから引用しました。
海上自衛隊のホームページはこちらです。
    http://www.mod.go.jp/msdf/

 この日は、青森県八戸港で護衛艦いずもが一般公開されました。
 最新型のヘリコプター搭載護衛艦を見たいと衝動に駆られましたが、往復距離 約780km、往復時間 約9時間30分、高速料金とガソリン代合計 約17,000円・・・無理をすれば日帰りできる距離ですが、諦めました。
 今年の仙台港での艦艇一般公開は、自衛隊宮城地方協力本部が青少年艦艇見学ツアーとして募集しました。
 29歳以下の応募者を優先的に招待し、募集人数に余裕があれば、それ以外の応募者も招待するという制約がありました。
 自衛隊宮城地方協力本部は、twitterとfacebookを開設しており、イベント情報などを積極的に発信しています。
 前日には、「あきづき」の他に「こんごう」も入港したことがツイートされたので、今年は2艦同時公開されるのか?と期待しました。
 今回の一般公開では、駐車場が準備されなかったので、多賀城駅から埠頭まのでシャトルバスを利用しました。
 シャトルバスの車内から護衛艦こんごうが見えました。
 あきづきの停泊場所から離れており、残念ながら2艦同時公開は叶いませんでした。
 会場に到着しました。
 東北方面通信群第102指揮所通信大隊の1/2tトラックが止まっていました。
 今回は、埠頭での陸上自衛隊の装備品展示やイベントなどは行われませんでした。
 1台目のシャトルバスに乗車できたので、まだ来場者がいません。
 乗艦人数が限定されたので、乗艦待ちの混雑はありませんでした。
 会場で頂いた護衛艦あきづきのパンフレットです。
 あきづきの定係港は佐世保なので、今後も見られる機会は少ないかと思います。
 このページでは、埠頭から見た「あきづき」の主要装備などを紹介します。
 画像はパンフレットから転載しました。
 公開開始まで時間があったので、乗船前に埠頭から外観を見ることにしました。
 船体前部に装備された62口径5インチ砲、垂直発射装置、高性能20mm機関砲の状況です。  船首に装備された錨です。
 船首左側にも装備されていますが、埠頭からは見えません。
 主砲の62口径5インチ砲です。  垂直発射装置です。
 艦橋です。  艦橋を右前方から見た様子です。
 マストには様々なレーダーやアンテナなどの電子装置が装備されています。  艦橋上部に装備された短SAMシステム3型A(FCS-3A)のレーダーです。
 右側の大きい方が捜索・追尾用アンテナ、左側の小さい方がミサイル誘導用アンテナです。
 ひゅうが型護衛艦よりも発展した戦闘機能を備えています。
 電波探知妨害装置 NOLQ-3Dです。  艦橋前部に装備された高性能20mm機関砲です。
 12.7mm重機関銃の銃架です。  チャフ・ロケット発射機です。
 写真中央のサーチライトは、60cm信号探照灯のようです。  内火艇です。
 前方のタラップは関係者専用です。
 タラップは艦内に収納して扉を閉じる構造になっています。
 あきづきの銘板です。
 左側の扉の内側には、MOD(自走式デコイ)ランチャー、右側の扉の内側には、水上発射管(HOS-303)が装備されています。
 使用時には扉を開放します。
 艦内の見学コースは、左側のタラップから乗艦して後部飛行甲板に向かい、左舷から前部甲板を通過して、右側のタラップから下艦します。
 FAJ(投射型静止式ジャマ―)ランチャーです。  デッキクレーンです。
 90式艦対艦誘導弾です。  船体中央には、洋上補給装置や膨張式救命いかだが装備されています。
 後方から見た様子です。  格納庫の様子です。
 高性能20mm機関砲です。
 その下方には、着艦誘導装置が装備されています。
 後部構造物に装備されたFCS-3Aのレーダーです。
 イージス艦と同様のフェーズド・ アレイ・ レーダーで全周がカバーされています。
 飛行甲板には、哨戒ヘリコプター SH-60Kが展示されていました。  護衛艦こんごうは、残念ながら一般公開は行われませんでしたが、私立高等学校の学校行事として、艦艇見学が行われたようです。
 次のページでは、あきづきに乗艦後の様子を紹介します。