陸上自衛隊 平成28年第1空挺団降下訓練始め見学記録

 第3ページでは、訓練展示第2部の空挺部隊を主体とした島嶼奪還作戦を紹介します。
 陸上・海上・航空自衛隊の統合作戦により、敵が占領した我が国の島嶼を奪還します。
 写真は島嶼を上陸した敵装甲車両で、赤色の布を表示して自衛隊と識別しています。
 海上自衛隊の哨戒機「P-3C」が、日本国に接近する敵潜水艦や艦船の情報収集を行います。
 航空自衛隊の戦闘機と協同して、洋上の敵艦船を撃破します。
海上自衛隊下総航空基地の第203教育航空隊の所属機です。
習志野演習場から下総航空基地までは、10km程の距離しかありません。
 陸上自衛隊の連絡偵察機「LR-2」が登場しました。
 島嶼を占拠した敵の情報を確認します。
 収集した情報に基づいて、艦砲射撃及び航空攻撃が開始されました。
 圧倒的な火力により、敵を制圧します。
 敵装甲車両を撃破しました。
 車上に置いた一斗缶から煙を発生させて演出しています。
 CH-47が登場しました。
 偵察小隊及び降下誘導小隊の8名が自由降下しました。
 距離が遠く、地上近くに降下するまで、降下員の様子は窺えません。  自由降下傘は、アメリカのパラフライト社製のMC-4が採用されています。
 数十kgにも及ぶ装備品の携行にも耐えられるように、一般のスポーツパラシュートの約2倍の大きさがあります。
 自由降下傘の操縦には、極めて高度の技術が要求されます。
 約6週間の専門教育期間中に、安全確実な降下を実施するために必要な知識と技術を習得します。
 着地直後の様子です。
 速やかに会場から撤収します。  降下誘導小隊の誘導により、第1空挺団の先遣部隊よる空挺降下が開始されます。
 1機目のC-1が会場に進入してきました。
 1機目のC-1からの降下です。
 空挺隊員の個人装備の重量は、空挺傘が約25kg、背嚢及び各種装備が40kg、武器等合わせると合計約80kgにもなります。
 2機目のC-1からの降下です。
 空挺隊員は開傘後、周囲の安全を確認し、風下に体を向けて落下傘を操縦します。
 地上約50m付近で背嚢を切り離して着地しますが、その際、五接地転回法と呼ばれる方法により、体を回転させ、着地衝撃を分散します。
 落下を装着して着地する際の衝撃は、風速によって異なりますが、建物の2階の高さから飛び降りた衝撃に匹敵します。
 3機目のC-130Hからの降下です。  4機目のC-130Hからの降下です。
会場に次々と空挺降下が行われました。
 降下中にオレンジ色の救命胴衣を作動させています。  島嶼防衛における空挺降下の場合、海上に着水することも予想されることから、上空で救命胴衣を作動させ、水上着地に備えます。
 降着した小銃小隊が戦闘展開を開始しました。
 訓練展示の時間短縮のため、空挺降下を実施した隊員ではなく、事前に地上戦闘のために待機していた部隊と交代しています。
 迫撃砲小隊です。
 分解した81mm迫撃砲を携行しています。
 降下した隊員は迅速に戦闘準備を整え、単独又は付近の隊員と共同して、集結地に集合します。  航空機が2巡目に入りました。
 1機目のC-1から10名が降下しました。
空挺降下が継続されている中で、小銃小隊が前進しています。
 2機目のC-1からの降下です。  3機目のC-130Hからの降下です。
 4機目のC-130Hからの降下です。
 4機の輸送機が2回の空挺降下を実施し、合計約80名の隊員が降下しました。
 降下誘導小隊の隊員です。
 この部隊は、事前に潜入して風向・風速を測定し、主力降下部隊を安全かつ正確に降下させるために航空機を誘導します。
 その誘導技術は非常に高い評価を受けており、世界最高峰と言われています。
 小銃小隊が、敵部隊との交戦を開始しました。
 小隊の一部を迂回させて、側面より敵を攻撃します。
 敵陣地を占領しました。
 オリーブグリーン単色の戦闘服は敵兵です。
 一般観覧席から遠く離れているので気が付きませんでしたが、降伏した敵兵を捕虜にしたようです。
 敵兵を拘束しています。  一方で、負傷した敵兵に応急手当をしています。
 敵警戒部隊が登場しました。  対機甲戦闘により、敵警戒部隊を撃破しました。
 12.7mm重機関銃を装備したUH-1Jが登場しました。
 偵察部隊をヘリボン輸送するCH-47を護衛します。
 搭載された12.7mm重機関銃です。
 12.7mm重機関銃を射撃する様子です。  戦闘ヘリコプター「AH-64D」もヘリボン輸送を支援します。
 偵察部隊が搭乗したCH-47が登場しました。  CH-47が着陸しました。
 UH-1Jは、偵察部隊の降着を支援するために警戒しています。
 偵察部隊が卸下する様子です。  偵察用オートバイ4台を搭載していました。
 地上からも偵察用オートバイ4台が登場しました。
 偵察部隊は、馬頭塚及びレーダーマウント一帯の敵を偵察します。
 偵察部隊が敵装甲車両を発見しました。
 敵装甲車両を撃破するため、対戦車ヘリコプター「AH-1S」が登場しました。
 敵装甲車両を攻撃します。  AH-64Dは、地形を活用してロングボウレーダーにより敵を捕捉し、AH-1Sに情報を送っています。
 AH-64Dが匍匐飛行で前進し、攻撃します。
 敵装甲車両を撃破しました。  2機のUH-1Jが登場しました。
 1機には狙撃班が搭乗しています。
 狙撃班です。  もう1機には空挺特科隊員が搭乗しています。
 一部の隊員が携行する89式5.56mm小銃には、20連マガジンが装着されていました。  狙撃班は機体から飛び降り、迅速に展開します。
 空挺特科隊員は、この直後にCH-47が空輸した120mm迫撃砲を操作しました。  CH-47によるスリング輸送が開始されました。
 12.7mm重機関銃を装備したUH-1Jが、CH-47を護衛します。
 CH-47は、高機動車(重迫牽引車)と120mm迫撃砲を懸吊しています。
 最大約9tの装備を吊り下げることができ、ヘリを着地させることなく、迅速な卸下が可能です。
 始めに120mm迫撃砲を下ろしました。
 続いて高機動車を下ろしました。  先着していた空挺特科隊員が、速やか陣地占領を開始します。
 2機のCH-47に搭乗した主力のヘリボン部隊が登場しました。  CH-47には、12.7mm重機関銃が装備されていました。
 ファストロープ降下を行う機体です。  リペリング降下を行う機体です。
 速度を重視したファストロープと呼ばれる技術での降下です。  左側のCH-47がファストロープ降下、右側がリペリング降下を行っています。
 リペリング降下は、比較的高い高度からも降下が行えます。
 重装備をしたまま降下できるリペリングと呼ばれる技術での降下です。
 01式軽対戦車誘導弾を携行している隊員もいました。
 合計約20名が降下しました。
 迅速に小銃小隊と合流して、戦闘準備を整えます。
 スリング輸送された120mm迫撃砲は、射撃準備が完了しました。  空挺特科部隊が登場しました。
 対戦車部隊が搭乗したCH-47が着陸します。  120mm迫撃砲は陣地占領を進めています。
 私の場所からは見えませんでしたが、155mm榴弾砲も登場しており、空包射撃を実施しました。
 対戦車部隊を卸下する様子です。
 写真左下では、81mm迫撃砲が陣地占領を行っています。
 1/4tトレーラを牽引する1/2tトラックです。
 87式対戦車誘導弾を積載しています。
 茂みが走っています。  車体は見えませんが、1/4tトレーラーを牽引した1/2tトラックと思われます。
 こちらも87式対戦車誘導弾を積載しています。
火力戦闘の準備が完了しました。
次のページでは、訓練展示第2部の後半と装備品展示を中心に紹介します。