陸上自衛隊 平成30年度富士総合火力演習(学校予行)見学記録

 第7ページでは、近距離火力の対人障害と普通科火力の一部を紹介します。 茂みの中に対人障害システムの指向性散弾が設置されています。  指向性散弾が爆発して、標的の風船が破壊されました。 爆発すると、直径1cm程度の多数の弾が扇状に拡散し、一瞬にして多数の敵歩兵を制圧することができます。
 対人狙撃銃の射撃が行われます。 2名の射撃手が配置しています。 対人狙撃銃は、遠距離の人員などに対する精密な射撃が可能ですが、様々な気象の影響を受け易いため、狙撃には高い射撃技術が求められます。   右側には、もう1名の射撃手が配置しています。
 写真中央の自動車の窓の標的に命中しました。  赤色の矢印が標的、青色の矢印が射撃手の位置です。 標的までの距離は約800mですが、非常に遠いことが分かると思います。 通常の小銃の射撃は、約200~300mの距離で行われます。
 スタンド席からは射撃手の様子は見えません。 この写真は、滝ヶ原駐屯地のHPに掲載された写真を加工して転載しました。  小銃小隊が登場しました。 4台の軽装甲自動車には、84mm無反動砲と110mm個人携帯対戦車弾を積載しており、会場右側の射撃位置に向かいます。
 96式装輪装甲車が4両登場しました。 前方の2両は、96式40mm自動てき弾銃を装備しています。  後方の2両は、12.7mm重機関銃を装備しています。
 96式40mm自動てき弾銃を射撃しました。  爆発して標的が破壊されました。
 12.7mm重機関銃の射撃です。  標的に命中する様子です。
 小銃小隊は下車戦闘に移行しました。 89式5.56mm小銃と5.56mm機関銃を携行しています。  配置に着きました。
 06式小銃てき弾を射撃します。  発射されて約10秒後に着弾して爆発しました。
 06式小銃てき弾です。 銃口の先端に、てき弾を取り付けて発射します。  89式小銃と5.56mm機関銃の射撃です。
 84mm無反動砲(B)です。 平成25年度予算から導入された改良型です。 主に対戦車火器として使用しますが、目的に応じて対戦車榴弾、対人用榴弾、多目的弾、発煙弾、照明弾の5種類の弾薬を射撃することができます。  110mm個人携帯対戦車弾です。 主に近距離における対戦車火器として射撃する他、コンクリート製の構築物などに対しても使用することができます。
 84mm無反動砲の対人用榴弾が命中しました。  110mm個人携帯対戦車弾が命中しました。
 84mm無反動砲の対戦車榴弾が命中しました。  84mm無反動砲の発煙弾が2発着弾しました。
 広範囲に発煙が広がりました。 発煙弾は、発煙によって敵の視界を遮り、味方の行動を隠す場合や、敵の射撃を妨害するために使用されます。  射撃位置の様子です。 この写真は、滝ヶ原駐屯地のHPから転載しました。
 01式軽対戦車誘導弾の射撃です。   誘導弾は射出された直後、斜め後方に向いたブースターに点火して加速するので、射手が後方爆風を受け難くなっています。
 標的の中央に命中しました。 01式軽対戦車誘導弾は、概ね水平で飛翔する低伸弾道モードと目標を上空から追尾するタイブモードの2種類の飛翔モードを選択できます。 今回は、低伸弾道モードで射撃されました。  誘導弾は自動的に目標を追尾して命中するので、射手は射撃後、速やかに離脱し、敵からの反撃を防ぐことができます。 次のページに続きます。